2000 Fiscal Year Annual Research Report
軽元素イオン注入によるセラミックコーティングの自己潤滑設計
Project/Area Number |
12305047
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相澤 龍彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (10134660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三尾 淳 東京都立産業技術研究所, 研究開発部, 主任研究員
徐 陽 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (60323664)
幾原 雄一 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70192474)
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Keywords | イオン注入 / 軽元素打込ち / 塩素打込み / TiN / Al打込み / CrN / 自己潤滑性 / 自己保護性 |
Research Abstract |
イオン注入法は,任意の元素を任意の材料に導入して,主としてその表面構造を制御する重要な手法である.特に本研究では,{Cl,F,・・}(ハロゲン元素),{Al・・},一方(軽金属系),{C,N,・・}(軽元素系)に注目したイオン注入で,ハードコーティング材料の機械的特性がどのように変化するのかについてを総的調べた. [1]Al注入による耐熱性向上 TiNへのAl注入によって耐熱温度が200℃以上,上昇することを確認した.優先的なAl_2O_3のTiN粒界上の生成・析出により,母材の酸化が停止すること,Al元素は金属状態でも存在し,酸化中にTiN粒界と移動して耐酸化保護機能を実現していることなどを明らかにした. [2]C,B注入による表面な変化 TiNへのC注入によって,TiN-TiC2相生成,さらにグラファイト析出化を実現できることを確認した.これにより,同一のTiNであっても,TiCよりも優れた耐摩耗性を発現できることも明らかにした. [3]Cl注入による自己潤滑化 TiNへのCl注入によって,1×10^<17>ions/cm^2という低dose量であっても,摩耗量を3桁以上も低減できることを世界で初めて見出した.現在そのメカニズムを探査中であるが,イオン〓による〓しい表面化学〓速の可能性も出てきた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 三尾淳,仁手宜弘,相澤龍彦: "炭素または塩素イオン注入TiN膜の摩擦摩耗特性"アイオニクス. 26・7. 25-30 (2000)
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[Publications] M.Atsushi,K.Kanda T.Aizawa: "Friction and wear properties of carbon-ion implanted titanium nituile films"Surface and Coating technology. 128. 440-445 (2000)
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[Publications] M.Tamura,T.Aizawa,H.Kuwabara,A.Mitsuo: "Effect of chrorine ion implantation in CrN coating in tribology"20th ASM Heat Treating Society Conference Pro.. 2. 107-114 (2000)
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[Publications] N.Granito,H.Kuwaba N,T.Aizawa: "Graded hardners design in the surface modified stub by plasma nitriding"20th ASM Heat Treating Society Conference Proceedings. 227-232 (2000)
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[Publications] T.Aizawa,A,Mitsuo: "Improvement of tribological behavior in Thin hard coatings by chlorine ion implantation"20th ASM Heat Treating Society Conference Proceedings. 366-372 (2000)
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[Publications] N.Granito,T.Aizawa H.Kuwabara: "Wear behavior of the nitrided Steels"20th ASM Heat Treating Society Conference Proceedings. 347-352 (2000)