2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12410010
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
野崎 守英 中央大学, 文学部, 教授 (30172787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 久文 日本大学, 理工学部, 教授 (30197412)
清水 正之 東京理科大学, 工学部, 教授 (60162715)
弘 睦夫 東亜大学, 大学院・総合学術研究科, 教授 (80033504)
中村 昇 中央大学, 文学部, 助教授 (80307173)
土橋 茂樹 中央大学, 文学部, 助教授 (80207399)
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Keywords | 価値語 / 形容詞 / 価値名詞 / 人格価値 / 価値語地図 / 花 / 価値語事典 / 生きる力 |
Research Abstract |
本研究の参加者は16人である。本年度は、参加者の問題視角を延長し、相互点検する意味で、2度にわたって研究合宿を行い、11人が発表した。発表が二度にわたった者が三人いる。タイトルは以下である。 (1)野崎守英(a)「価値を表す言葉の系譜と生きる力」(b)「形容詞的な価値語と形容詞を超えた価値語とのかかわりについて--価値語事典作製の試み」(2)加藤信朗「新渡戸稲造『武士道』における価値語定立のあり方の検討」(3)弘睦夫「価値語についての記号学的考察その2」(4)清水正之(a)「価値語考察上の二つの方向の検討」(b)「風景にかかわる価値語」(5)加藤敏「新興宗教立ち上げの際の価値語のあり方」(6)小宮山隆「数としての価値語再考」(7)豊澤一「『葉隠』における価値としての曲者」(8)土橋茂樹(a)「価値語地図作成の試み」(b)「アリストテレスにおける価値語の位相」(9)中村昇「価値語定立の際の周辺事情」(10)横田理博「マックス・ウェーバーと価値・没価値」(11)出岡宏「価値としての<花>」 本年度は、この研究の二年目である。企図事項となったのは、参加者それぞれが、前年度の発表を受けて、それぞれの関心課題の考究を進め合い、それらを相互に検討することを通して、次年度(最後の年)の最終的なまとめに向けて、基盤を深めることであった。 展開された事項から帰納的に事を整理してみると、前年度に立ち現れた以下のことが、相変わらず課題として残された。 1、口頭言語での日常的な価値語と哲学的な思弁の際に立ち上がる際の価値語とのかかわり。2、日常を支える価値語と日常を超える価値語との交叉のあり方の複層関係。3、人のあり方にかかわる価値語表出と抽象的な概念になった価値語との交叉関係。4、歴史の変遷に伴って生ずるさまざまな価値語のあり方。5、価値語を要請する人間のあり方の構造の究明。 これらの事項について、来年度は、参加者各自が、それぞれの持ち場から、報告書の論文に向けて、より深化した探究を目指す予定である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 野崎守英: ""死"の問題についての素描"紀要・哲学科. 44号. 169-180 (2002)
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[Publications] 清水正之: "Motoori Norinaga et Japon Modern"Etates Normatif de la pengee japonais moderne. 1号. 57-67 (2002)
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[Publications] 清水正之: "西洋近代の技術と「受容」"感性学会誌. 1号. 56-70 (2001)
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[Publications] 土橋茂樹: "今、倫理学に何が求められているのか"人文研紀要. 41号. 187-207 (2001)
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[Publications] 土橋茂樹: "<価値語>論の一つのアプローチ"紀要・哲学科. 44号. 181-192 (2002)
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[Publications] 中村 昇: "手品師ウィトゲンシュタインはかぶと虫の箱に魂を入れたのか"紀要・哲学科. 44号. 77-102 (2002)
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[Publications] 野崎守英, 土橋茂樹: "現代社会における倫理の諸相"中央大学出版部. 300 (2002)