2000 Fiscal Year Annual Research Report
観光、祭り、遊びを契機とする結合様式に関する実証研究
Project/Area Number |
12410057
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
香川 眞 流通経済大学, 社会学部, 教授 (10097222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 栄一 流通経済大学, 社会学部, 助教授 (10231987)
八田 正信 流通経済大学, 社会学部, 教授 (10218498)
佐藤 克繁 流通経済大学, 社会学部, 教授 (60170734)
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Keywords | 観光教育 / 野外教育 / 文化教育 / 高齢者・障害者の社会参加 / ユースホステル共和国 / 地域イベント / 観光リテラシー / ユニバーサルデザイン |
Research Abstract |
(1)北海道天塩川流域(美深町、音威子府村、中川町)で8月に行なわれたカヌーイベント「ダウン・ザ・テッシ-オ-ペツ」にスタッフとして参加し、参与観察、ならびにスタッフ、参加者に対して聞き取り調査を行なった。遊びを媒介とする集団の形成と遊び以外の場面への集団の拡大などが確認された。ただし、イベントの性格の変化(地方イベントから全日本大会開催)が集団に微妙な変化をもたらしていることが確認された。 (2)ユースホステルの調査から2つのことが指摘できた。第1に従来のユースホステル協会の枠を越えた「ユースホステル共和国」を設置し、全国の特色あるユースホステルが横の連携を取りつつ、事業の展開を図っている。この横の連携を担うものとして、「共和国建設大臣」の役割の重要性が確認できた。「共和国建設大臣」は共和国に属する全国のユースを1年かけて北海道から松山まで南下し、各ユースで実費のみで工事や機器の設置を行なっている。その際、各地のユースの情報も一緒に運んでいる。第2に、ユース独自のイベントによって地域に新たな結合様式が生まれている。このことからユースの教育的効果というものが分析できるであろう。 (3)高齢者・障害者の研究からはスポーツを通しての連携、遊びを通しての健常者との連携が、障害者・高齢者の社会参加を促す強い要因になるであろうことを確認した。これらの成果の一部は、香川眞や若月博延によって日本国際観光学会第1回全国大会(2001年1月)で報告された。また、香川眞、若月博延、が「野外教育と観光教育-体験学習としての観光とその教育効果-」、香川眞、神原和彦、が「情報リテラシーと観光教育-情報化社会における観光教育の目標と方法-」、香川眞、山下隆が「ノーマライゼーションと観光教育-観光でノーマライゼーションを教育する-」として、2001年4月、図書出版くんぷるから刊行予定の『観光教育論』に発表される。
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[Publications] 香川眞: "観光研究の問題意識と研究方法の視点"日本国際観光学会論文集. 第8号. 36-39 (2001)
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[Publications] 香川眞: "これからの観光の問題点とこれからの観光の可能性"日本国際観光学会第1回全国大会発表要旨集. (2001)
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[Publications] 若月博延: "21世紀の国際社会と日本の進路-観光教育論の視点から-"日本国際観光学会第1回全国大会発表要旨集. (2001)
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[Publications] 徳久球雄,安村克己 編著 香川眞 他著: "観光教育論"図書出版 くんぷる. (2001)