2001 Fiscal Year Annual Research Report
縄文時代のクリ材利用とクリ林再生管理に関する考古生態学的研究
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12410103
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 三男 東北大学, 理学研究科, 教授 (80111483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 勝彦 福島大学, 教育学部, 助教授 (70292448)
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Keywords | クリ / 縄文時代 / 再生 / 遺伝的多様性 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,次の3項目について研究を推進した. 1)現在の二次林にどれだけのクリが存在するか: これまでの調査結果から,クリの本数(胸高直径10cm以上)は150(8160)16450本(平均318本)/ha,胸高断面積で3.3(8160)1626.4(平均12.1)m^2/haという値が得られた.ただ,この値は大きくぶれており,まだ調査区数が不足している. 2)二次林をどのように管理,利用すればクリは再生するか: クリ抜き伐り区で引き続き萌芽再生状態を観察した結果,前年より萌芽再生枝が減っており,抜き伐りしたものでは伐採方法の如何に関わらずクリは消滅する可能性が強くなった.一方,チェーンソウでの皆伐は現在,一般に行われているので,伐採後スギの植樹や刈り払いなどが行われていない場所を探し,調査区をもうけた.それらの区では萌芽再生は盛んで,しかも実生の発生も認められ,伐採によりクリが増える可能性が見えてきた.そこで,伐採に方法に違いで萌芽再生が異なるかどうかを見るため,東北大学農学研究科付属川渡農場(宮城県鳴子町)で,石斧およびチェーンソウによる皆伐区(10×10m)をそれぞれ3区ずつ設け,石斧およびチェーンソウによる伐採を行った.これの萌芽再生については継続観察中である. 3)現生の自然林および遺跡出土のクリの遺伝的多様性の解析: 野生および栽培化されたクリの遺伝的多様性を評価するため,(AG)/(CT)の反復配列をターゲットとしてSSRマーカーの開発を行った.完全な(AG)の反復を持つものが14個,(AG)と(GT)の複合型の反復を持つものが1個,(AG)の反復の途中にAやGの中断の塩基が存在するものが1個,合計16個のSSRマーカーを作成した。来年度は引き続きマーカーの開発を進めるとともに、開発したマーカーを用いて各地のクリ集団およびクリ植物遺体の解析を行う.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Noshiro, S. & Suzuki, M.: "Ontogenetic wood anatomy of tree and suburee speceis of Nepalese Rhododendron (Ericaceae) and characterization of shrub species"American Journal of Botany. 88. 560-569 (2001)
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[Publications] Sun, Q. & Suzuki, M.: "Quantitative character variations of cambial derivatives in mangroves and their functional Significance"Trees. 15. 249-261 (2001)
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[Publications] Yoda, k. Suzuki, H. & Suzuki, M.: "Development and evaluation of a new type of opto-electronic dendrometer"IAWA Journal. 21. 425-434 (2000)
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[Publications] 任考宰, 鈴木三男: "金浦泥炭層遺跡とその当時の古環境研究"韓国先史考古学報. 7. 39 (2000)
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[Publications] 鈴木三男: "日本人と木の文化"(株)八坂書房. 255 (2002)