2002 Fiscal Year Annual Research Report
情報幾何構造と離散時間可積分系によるアルゴリズムの研究
Project/Area Number |
12440025
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中村 佳正 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50172458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 諭 京都大学, 情報学研究科, 講師 (60287977)
小原 敦美 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (90221168)
江口 真透 文部科学省数理研究所, 教授 (10168776)
太田 泰広 広島大学, 工学研究科, 助手 (10213745)
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Keywords | 離散時間可積分系 / 数値計算アルゴリズム / 並立計算 |
Research Abstract |
平成14年度は本科研費の援助のもとで,1件のパソコン購入,19件の研究発表と研究打ち合わせ国内出張を行った.具体的な研究活動としては,公開の「関西可積分系セミナー」を6回開催した.さらに,平成14年5月29日〜30日京都大学にて「Workshop on Numerical Computation and Integrable Systems」を開催した. この研究課題に関連して平成14年度には次の進展があった.アルゴリズム機能をもつ離散可積分系のプロトタイプである離散戸田分子方程式(qdアルゴリズム)の並列化の研究を開始した.まず,2個のプロセッサーによる分散メモリ型並列計算機システムを構築し,qd表を左右に2分割してそれぞれのプロセッサーで並列に計算させることに成功した.この並列化によって3重対角行列の固有値計算時間が約60%に減少した.さらに,qd表の特性に注目して一部を斜め45度に分割することでさらに並列化効率が改善されることを確認した.離散可積分系は一般に近接相互作用の漸化式として表されるため粒度の細かい並列化が可能であり,以上の研究は可積分アルゴリズムの今後の研究において極めて有用になるものと考えられる. 一方,太田は,離散Painleve方程式において自律極限をとった系がQRT写像の特殊な場合として書けることを示し,離散Painleve方程式が対称および反対称のそれぞれの場合に対して,自律極限での運動の積分を具体的に求めた.また,様々な型のリダクションを施した1+1次元離散戸田格子方程式に対して,一般解のHanke1型行列式表示を与え,それがPainleve方程式の古典解に対する行列式表示の一般化とみなせることを示した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Kondo, Y.Nakamura: "Determinantal solutions of solvable chaotic systems"Journal of Computational and Applied Mathematics. 145. 361-372 (2002)
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[Publications] Y.Minesaki, Y.Nakamura: "A new discretization of the Kepler motion hich conserves the Runge-Lenz vector"Physics Letters A. 306. 127-133 (2002)
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[Publications] M.Iwasaki, Y.Nakamura: "Convergence of solution of the discrete Lotka-Volterra system"Inverse Problems. 18. 1569-1578 (2002)
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[Publications] K.Uohashi, A.Ohara: "Jordan Algebras and Dual Affine Connections on Symmetric Cones"Positivity. (To appear).
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[Publications] A.Ramani, A.S.Carstea, B.Grammaticos, Y.Ohta: "On the Autonomous Limit of Discrete Painleve Equations"Physics Letters A. 305. 437-444 (2002)
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[Publications] T.Masuda, Y.Ohta, K.Kajiwara: "A Determinant Formula for a Class of Rational Solutions of Painleve V"Nagoya Math.J.. 168. 1-25 (2002)