2000 Fiscal Year Annual Research Report
ガンマ線バースト即時観測用ロボット望遠鏡システムの開発
Project/Area Number |
12440058
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
河合 誠之 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 副主任研究員(研究職) (80195031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綾仁 一哉 美星天文台, 台長
三原 建弘 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 研究員 (20260200)
吉田 篤正 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 先任研究員 (80240274)
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Keywords | ガンマ線バースト / X線天文学 / ロボット望遠鏡 |
Research Abstract |
本研究の目的は、HETE-2およびSwift衛星からインターネットを通じて配信されるガンマ線バースト速報に対応して、自動的に即時にバーストの方向を撮像する望遠鏡システムを開発し、ガンマ線バーストに伴う可視光フラッシュの観測を行なうことである。 本年度は、次の作業を行なった。 1.前年度に別予算にて購入した望遠鏡とCCDカメラによって製作したシステムで、観測を行ない、望遠鏡の性能や天体の検出感度を評価した。その結果、岡山県美星天文台屋上での口径30cm望遠鏡によって、10秒間の露出で17等の恒星をほぼもれなく検出できることを確かめた。また、望遠鏡の指向制御に対しては、ほぼ基本的な要求を満たしてはいるものの、ある程度のチューニングが必要であることがわかった。 2.ロボット望遠鏡システムを統括制御するソフトウェアの開発をおこなった。望遠鏡、格納庫、およびCCDカメラを制御し、GCN(ガンマ線バースト連携ネットワーク)からインターネットを通じて配信される速報に対応する全体制御と、CCDカメラからのデータ読み出しを2台のコンピューターで分担するソフトウェアを製作した。現在、試験運用中である。 3.第一号機の望遠鏡格納庫を強化し、停電対策など、さまざまな点で改良した二号機の格納庫を製作し、研究に協力する宮崎大学工学部の屋上に設置した。美星天文台屋上に設置した一号機とともに観測を行なっていく予定である。
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