2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12440234
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菊山 榮 早稲田大学, 教育学部, 教授 (20063638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 武男 日本学術振興会, 特別研究員
石居 進 早稲田大学, 教育学部, 教授 (90063528)
豊田 ふみよ 奈良医科大学, 医学部, 講師 (10244708)
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Keywords | イモリ / フェロモン / ソデフリン / プロラクチン / アルギニンヴァソトシン / 求愛行動 / 生殖 / 中枢神経系 |
Research Abstract |
雌アカハライモリ鋤鼻器官の上皮細胞を解離し、それらにソデフリンを作用させた際の細胞内のCaイオン濃度の変動をfura-2を用いて調べたところ、特定の細胞で細胞内Caイオン濃度が上昇したことから、ソデフリンの情報伝達にはCaイオンが関与していることが示唆された。さらに様々な情報伝達物質阻害剤の存在下でソデフリン応答が抑制されるか否かを調べたところ、異なる情報伝達系をもつソデフリン応答細胞が少なくとも2種類、すなわちフォスフォリパーゼCおよびプロテインカイネースCを介するもの、が存在することがわかった。 これまでにプロラクチンと雄牲ホルモンによって雄イモリの求愛行動の発現が促進されることを明らかにしたが、プロラクチンの腹腺内投与と脳室内投与を行って効果を比較したところ脳室内投与の方がはるかに少量で有効であることが明らかになった。また自然界で求愛行動をしているイモリの脳室内および腹腔内にイモリプロラクチンに対する抗体を投与して行動発現を調べたところ脳室内投与の方が少量で行動の発現を抑制することがわかった。このことからプロラクチンは中枢にはたらいて求愛行動の発現を促進していることがわかった。 アルギニンヴァソトシン(AVT)はプロラクチンと雄性ホルモンによってひきおこされる求愛行動の発現を高めるはたらきのあることがこれまでの研究で明らかにされた。この場合にもAVTは腹腔内投与より脳室内投与の方が少量で有効であった。また野外で行動を発現している雄にV1リセプターのアンタゴニストを投与すると行動発現の抑制がみられ、V2リセプターのアンタゴニストは無効であること、脳室内にV1リセプターアンタゴニストを投与すると、少量で行動を抑制することもわかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Iwata, Yamamoto, Kawahara, Hayashi, Ohe, Toyoda, Kikuyama: "Sodefrin-like pheromone in the abdominal gland of Cynops ensicauda : molecular cloning and puritication"Recent Advances in Comparative Endocrinology. 281-287 (2001)
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[Publications] Kikuyama, S: "Endocrine regulation ofurodele reproductive behavior"Recent Advances in Comparative Endocrinology. 1-11 (2001)
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[Publications] Kaiya, Kojima, Hosoda, Koda, Yamamoto, Kikuyama: "Bullfrog grherin is modefied by n-octanoic acid at its third threonine residue"Journal of Biochemistry. 276. 40441-40448 (2001)
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[Publications] Kikuyama, Toyoda, Iwata, Yamamoto, Tanaka, Hayashi: "Endocrine control ofreoroductive behavior of the newt, Cynops pyrrhogaster"Perspectives in Comparative Endocrinology. 317-324 (2001)
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[Publications] Hasunuma, Iwata, Takahashi, Vellano, Kikuyama: "Cloning of newt prolactin cDNA : Temperature -dependent prolactin mRNA expression"Perspectives in Comparative Endocrinology. 121-126 (2001)
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[Publications] Yon, Alexandre, Chartrel, Conlon, Kikuyama, Vaudry: "Pituitary adenyiate cyclase-activating polypeptide and its receptors in amphibians"Microsc. Res. Tech. 54. 137-157 (2001)
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[Publications] Oguchi, Aida, Koda, Shioda, Yamamoto, Kikuyama: "Cosecretion of prolactin and growth hormone by dispersed pituitary cells of the adult bulltrog, Rana catesbeiana"General and Comparative Endocrinology. 122. 10-16 (2001)
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[Publications] Takahashi, Hasunuma, Iwata, Umezawa, Kikuyama: "Molecular cloning of newt prolactin cDNA : effect of temperature on prolactin mRNA expression"General and Comparative Endocrinology. 121. 188-195 (2001)