2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12450033
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
原口 雅宣 徳島大学, 工学部, 講師 (20198906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 萬壽夫 徳島大学, 工学部, 教授 (70035632)
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Keywords | 誘電体微小球 / 非線形光学効果 / 光学特性 / 有限差分時間領域法 / マイクロマニピュレーション / 連結微小球 / エバネセント光 / 光スイッチング |
Research Abstract |
今年度、1)一次元連結球作製技術の向上、2)非線形光学薄膜の誘電体球上に作製、3)ファイバプローブによる伝搬光およびプリズムカップルによるエバネセント光を用いた連結球の線形・非線形光学特性測定、4)非線形効果を取り入れた有限差分時間領域(FDTD)法の有効性を確認するため、解析的手法を用いて非線形光学特性を持つ球の特性を計算するシミュレーション技術の確立、の4つを目的とした。 1)について:リソグラフィの技術により構造を作った基板を用いることで、直径5μm程度の誘電体微小球を5個程度狙った形状に配列する手法を確立した。 2)について:非線形光学有機分子をシランカップリング材により化学結合させることでシリカ球上に均一な薄膜コートを施すことができた。ただし、非線形性の確認は今後の検討事項である。また、非線形光学材料として有名なドープガラス薄膜作製の基礎となる、ゾルゲル法を用いてシリカ球上へのTiO_2薄膜作製法の確立を行った。直径5μm程度の球に対して、20nm程度のTiO_2薄膜作製が可能となった。 3)について:プリズム/微小球/空気の全反射配置実験により、単一球や配列球の内狙った微小球の光学特性を測定する手法の確立を行った。 4)について:非線形光学特性を組み入れた有限差分時間領域法により数値計算シミュレーションを行い、半導体程度の屈折率と非線形性を持つ直径1μmの球をガラス基板上においた全反射減衰配置で、光スイッチング特性があらわれることを明らかとした。この成果については、7月に大阪で行われたProgress In Electromagnetics Research Symposium 2001ならびに、メルボルンで12月に行われた第3回Asia-Pacific Workshop on Near-field Opticsにて講演発表を行った。解析的な手法では、基板を考慮に入れることはできなかったが、非線形媒質中の金属微小球や非線形光学特性をもつ誘電体微小球について非線形光学応答特性を計算し、光双安定現象が表れることが分かった。結果の一部について、応用物理学会にて口頭発表を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Akihiko Shinya: "Interaction of Light with Ordered Dielectric Spheres : Finite-Difference Time-Domain Analysis"Japanese Journal of Applied Physics. 40・4A. 2317-2326 (2001)
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[Publications] Masanobu Haraguchi: "Lifetime of Optical Modes in Two Dimensionally Ordered Spheres"Japanese Journal of Applied Physics. 41・1A. 149-154 (2002)
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[Publications] Masanobu Haraguchi: "Eds. S.Kawata, M.Ohtsu, M.Irie Nano Optics"Springer-Verlag. 335 (2002)