2001 Fiscal Year Annual Research Report
多孔質コンクリートを用いて維持管理を少なくした水質浄化システムの開発
Project/Area Number |
12450179
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
水口 裕之 徳島大学, 工学部, 教授 (00035651)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉田 健悟 徳島大学, 工学研究科, 助手 (40325246)
上田 隆雄 徳島大学, 工学部, 助教授 (20284309)
上月 康則 徳島大学, 工学研究科, 助教授 (60225373)
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Keywords | 多孔質コンクリート / 水質浄化 / 高炉スラグ / 人工ゼオライト |
Research Abstract |
平成13年度の研究成果として,浄化機能が高く,強度も高いポーラスコンクリートの空隙特性並びに骨材の結合材としては,それぞれ粗骨材の粒径5〜13mm,空隙率25%で,高炉スラグをセメントペースト中に50%およびFe型人工ゼオライトを20%混入したものであることが判明した。しかし,水質浄化機能が時間とともに低下することが観察されたので,この原因として,ポーラスコンクリートに付着した生物の活性の低下すなわち溶存酸素量の低下および汚濁負荷量が過大ではないかと考え,前述の配合のポーラスコンクリート並びに比較用に骨材粒径13〜20mm,空隙率25%で,高炉スラグおよびFe型人工ゼオライトを含むものと含まないものとを用い,エアレーションをする場合としない場合の計6ケースについて,リンおよび窒素の除去率を指標とした水質浄化機能に及ぼす影響を検討した。 その結果,エアレーショシを行い溶存酸素量を高い水準に保った方が,水質浄化機能の時間による低下が少ないことが分かった。しかし,その差はリン,窒素の除去率とも大差はなく,溶存酸素の違いによる影響は顕著でなかった。なお,ポーラスコンクリートへの流入水と流出水とのDOの差,すなわち,DO消費量は,エアレーションの有無で異なり,エアレーションを行うと消費量がほぼ一定を保ち、付着生物の活性が一定の水準に保たれていることが分かった。一方,汚染負荷量の大小による浄化機能の水準については,明確な差が認められなかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 坂井忍: "ポーラスコンクリートの水質浄化機能に及ぼす空隙特性、高炉スラグ及びゼオライトの影響"コンクリート工学年次論文集. Vol.23 No.1. 169-174 (2001)
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[Publications] Shunpei Iwamura: "Succession process in the structure for the environmental restoration applied to enclosed sea areas"EMECS 2001. (in press). (2001)
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[Publications] 倉田健吾: "閉鎖性内湾における懸濁物の物質循環を活性化させる実験構造物の評価"環境工学研究論文集. Vol.38. 239-248 (2001)