2000 Fiscal Year Annual Research Report
オフィス環境におけるプレザントネス評価に関する研究
Project/Area Number |
12450234
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久野 覚 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70153319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 晋也 名古屋大学, 文学部, 助教授 (70260586)
古賀 一男 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (30089099)
辻 敬一郎 中京大学, 心理学部, 教授 (20023591)
原田 昌幸 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (20283393)
齋藤 輝幸 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (30281067)
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Keywords | オフィス環境 / プレザントネス / 視環境 / 温熱環境 / 照明 / グレア / 低湿度空調 |
Research Abstract |
快適性には、不快がないという消極的(negative)な快適性と、面白い・楽しい・気持ちいいという積極的(positive)な快適性の2種類がある。後者の快適性はプレザントネス(pleasantness)とも呼ばれている。現在の技術の下で、最新のオフィス空間においては少なくとも音・熱・空気・光の建築環境工学的諸問題の多くが解決され、ほぼ不快のない空間の達成がなされていると言っていい。しかし、このような状態では、暖かいとか涼しいといったプレザントネスはない。照明視環境で言えば、十分な明るさがあり、かつ、まぶしさグレアの生じない環境が達成されている。本研究の目的は、オフィス環境における温熱環境と照明視環境を中心にプレザントネス理論を応用した新たな環境調整法を検討し、その評価手法を確立することである。 本年度は、建築系と心理学系とに分かれて研究を行った。 <建築系> 温熱環境(齋藤・久野)について、本年度は、被験者実験により、低湿度空調のプレザントネス効果および屋外から室内への移動(環境変化)に伴う生理心理反応とプレザントネス性の関係について分析を行った。13年度は、気流条件を加えた実験を行う予定である。視環境(原田・久野)については、高輝度窓面をシミュレートする調光可能な光源装置を作成し、アクセプタブル・グレアの実験を行い、グレア知覚とプレザントネス性の関連について分析を行った。 <心理学系> 文学部(辻・高橋)・環境医学研究所(古賀)の実験室および現有装置を用いて、実際のオフィス作業に即した条件設定で、視認性・作業性・情動反応などについて予備実験を行った。加えて、VSG(視覚刺激生成器)を用いた主観的輪郭知覚の予備実験を行った。また13年度からは、実験の主体を建築学専攻オフィス環境実験室へと移行させるため、現有装置の選定・調整および改良等、そのための準備を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 大堀彩,久野覚,原田昌幸: "屋外から屋内への温熱環境変化に伴う生理・心理反応その1夏期屋外から26℃50%の室内へ移動した場合"日本建築学会東海支部研究報告集. 第39号. 409-412 (2001)
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[Publications] 大堀彩,久野覚,原田昌幸: "屋外から屋内への温熱環境変化に伴う生理・心理反応その2夏期屋外から26.3℃40%の室内へ移動した場合"空気調和・衛生工学会中部支部学術研究発表会論文集. 第2号. (2001)