2000 Fiscal Year Annual Research Report
未利用低品位炭の改質によるエネルギー利用の効率化と環境負荷低減化
| Project/Area Number |
12450409
|
|---|
| Research Institution | Hokkaido University |
|---|
Principal Investigator |
平島 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00175556)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹木 圭子 小樽商科大学, 商学部(環境科学), 助教授 (30311525)
広吉 直樹 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50250486)
恒川 昌美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40002026)
福嶋 正己 資源環境技術総合研究所, 水圏環境保全部, 主任研究官
|
|---|
| Keywords | 低品位炭 / 改質 / 浮選 / 水中造粒 / 比重選別 / アルカリ熱水溶液法 / 熱水処理 / 脱灰 |
|---|
| Research Abstract |
本年度は、低品位炭を様々な条件下で改質するとともに、改質液成分の分析、原炭、改質炭の物理的および化学的脱灰性、改質液および改質液の類縁構造物質である腐植物質の還元作用等について検討を行った。得られた結果を要約すると以下のようである。
1.低品位炭の改質液にはカテコールが比較的多量に含まれており、六価クロム等の還元作用を有すること、また腐植物質と同様に環境浄化への応用の可能性があることがわかった。
2.ベルガ原炭を浮選、水中造粒、浮沈試験等の物理的選別法による脱灰試験を行った結果、精炭灰分は低くても4%程度であった。歩留りは比重選別が最も高く、精炭灰分4%では92%であり、低品位炭の物理的脱灰には比重選別が最も効果的であることが明らかになった。
3.改質炭の浮選を行った結果,原炭に比べ少ない捕収剤添加量で高い歩留りを示したが、精炭灰分は原炭を浮選した場合と同等であった。歩留りが高くなったのは、HWD(Hot Water Drying)処理によりカルボキシル基などの親水基が分解し、改質炭表面が疎水化したためである。しかし、HWD処理は、脱灰性の向上までには影響を及ぼさないことが明らかになった。
4.原炭、改質炭のアルカリ熱水溶液法による脱灰を行った結果、いずれの場合もアルカリ添加濃度の増加に伴い灰分は低下し、改質炭では1%以下の超低灰分炭を得ることは可能であることがわかった。しかし、アルカリ添加濃度が高すぎると可燃分回収率が低下するためアルカリ添加条件等には注意が必要である。
|
-
[Publications] T.Hirajima: "Coal Cleaning Technologies"Proceed.Inter.Joint.Coal Symposium. S2-5. 97-112 (2000)
-
[Publications] 平島剛: "ジグザグ風力選別機の選別特性に及ぼす空気流速の影響"資源と素材. 116(11). 913-917 (2000)
-
[Publications] T.Hirajima: "Acoustic Emission from the Impact of Particles and Their Application to On-line Monitoring for Zirconia Micro-agglomerate Production in Liquids"Proceed.21th Inter.Miner.Process.Congr.. C. 3-16 (2000)
-
[Publications] 平島剛: "ジグザグ風力選別機によるPET樹脂フレーク回収のオンラインモニタリング"第11回廃棄物学会研究発表会講演論文集. I. 445-447 (2000)
-
[Publications] 恒川昌美: "Annual Energy Reviews 1999・2・3・1コールクリーニング"日本エネルギー学会誌. 79. 639-640 (2000)
-
[Publications] Masami Fukushima: "Influence of iron (III) and humic acid on the photodegradation of pentachlorophenol"Environmental Toxicology and Chemistry. 19. 1711-1716 (2000)
-
[Publications] Masami Fukushima: "Fate of aniline after the degradation by photo-Fenton reaction in aqueous solution containing iron (III) and humic acid"Environmental Science & Technology. 34. 2006-2013 (2000)
-
[Publications] Masami Fukushima: "Effect of humic substances on the generation of hydrogen peroxide by photosensitization of tris (2, 2′-bipyridine) ruthenium (II) complex"Papers of 26th International Conference on Solution Chemistry, Inorganic Reaction Mechanisms. 2. 13-18 (2000)
