2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者が生活しやすい環境づくりに関する研究 -家政学各分野の学際的研究-
Project/Area Number |
12480023
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
西村 一朗 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (30043186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 絹江 京都女子大学, 家政学部, 教授 (80077429)
中山 徹 奈良女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (60222171)
小城 勝相 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (10108988)
水野 弘之 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (70117977)
小野木 禎彦 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (70026201)
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Keywords | 高齢者 / 生活 / 家政学 |
Research Abstract |
3年間の個々の研究を総括し、以下のような内容から、高齢者の状況、生活各側面での要求、問題点、将来への課題等についてまとめた。 (1)食物関係 高齢者は加齢に伴い、確実に骨密度の低下が進行していた。低骨密度、骨粗鬆症の高齢者が骨折を起こさないための環境づくり、支援が課題である。買い物、調理の楽しみを持続させ、高齢者の希望に叶った配食サービスなどの生活支援体制を整える必要がある。 (2)衣服関係 高齢者の体型分布の幅の広さから、高齢者用既製服の衣服サイズ、デザインが乏しいことが指摘される。高齢者の体型と既製服サイズの適正化について更なる研究が必要である。また、高齢者向けの衣服の売り場展開の検討も必要である。 (3)住居関係 マンションの共用部分において、手すり、エレベーターの設置が少なく、今後改善が望まれる。高齢期にはできるだけ住み慣れた自宅で過ごしたいと考える高齢者が多かったが、身体が不自由になったとき、看護・介護・ひとりで生活できないこと・体力に不安を感じていることがわかった。持ち家一戸建住宅において、居住者の高齢化に伴う家族人数の減少により、相対的に広い住宅の空洞化が進んでいる。高齢者の住環境への要求には、高齢期を反映した独特の住環境要求があるが、それらの要求と住空間との間に乖離が進展する中、それを取り除いていくことが重要である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 阿部登茂子 他: "都市部住民の生活像とサクセスフルエイジングの要件(2)食生活状況と食意識について"日本公衆衛生雑誌. 49,10. 557 (2002)
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[Publications] S.Haruna, R.Kuroi, K.Kajiwara, R.Hashimoto, S.Matsugo, S.Tokumaru, S.Kojo: "Induction of apoptosis in HL-60 cells by photochemically generated hydroxyl radicals"Bioorg. Med. Chem. Lett.. 12. 675-676 (2002)
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[Publications] T.Ohashi, A.Mizutani, A.Murakami, S.Kojo, T.Ishii, S.Taketani: "Rapid oxidation of dichlorofluorescin with heme and hemoproteins : Formation of the fluorescin is independent of the generation of reactive oxygen species"FEBS Lett. 511. 21-27 (2002)