2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12480024
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Research Institution | Kyoto Women's Junior College |
Principal Investigator |
岡部 和代 京都女子大学短期大学部, 助教授 (50152327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 隆夫 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科, 教授 (00029539)
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Keywords | ブラジャー / 官能評価 / 因子分析 / 乳房の振動 / 衣服圧変動 / ブラジャーと乳房のズレ / モデリング / 着装シミュレーション |
Research Abstract |
補整下着用の3次元設計システムには,女性の感性と生体情報の反映が不可欠である,そこで,今年度は,まず18〜26歳の日本人若年女性193名を対象に,ブラジャーの官能評価を実施し,多くの女性の感性をとらえて設計要因を抽出した.第1因子は運動機能性で,寄与率は35.5%を示し,これからの商品開発には運動機能性が重要であることが分かった.官能評価を設計システムに組み込むためには,心理量を物理量に変換する関数が必要である.そこで,官能評価を行った5種のブラジャーの衣服圧測定を行って官能評価との関係を求め,圧迫感と衣服圧の関係をとらえた.運動機能性に関与した静止時および運動時の安定感との関係をとらえた.次に,ブラジャー着用時の乳房の振動と衣服圧,ブラジャーのズレを同期させて時系列で計測した.運動時には乳房とブラジャーにズレが起きること,衣服圧は乳房の振動に伴って変動し,それはブラジャー下カップ部で顕著であることなどをとらえることができた.ブラジャーと乳房の物理的なメカニズムが解明できたことより,女性の生体情報を中心とした設計を行うことができるようになった. 一方,3次元人体計測値に基づく人体形状モデリングを確立し,乳房の変形則をとらえて,ヌード時からブラジャー着用時の形状を導出した.コンピュータによる設計支援システムの中に,人体の各種属性を組み込む理論が構築できたと考えている.
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[Publications] 岡部和代: "運動に伴う乳房振動の特性分析とスポーツブラジャーの防振デザインへの反映"デサントスポーツ科学. Vol.23. 180-188 (2002)
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[Publications] 岡部和代: "ブラジャー着用による乳房の変位特性"日本繊維製品消費科学会2002年年次大会・研究発表要旨. 84-85 (2002)
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[Publications] 小佐田 亜矢: "ブラジャー着用時の乳房の振動とズレ"日本家政学会第55回大会発表予定. (未定). (2003)
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[Publications] 岡部和代: "官能評価に基づくブラジャーの設計要因の抽出と衣服圧の関係"日本繊維製品消費科学会2003年年次大会発表予定. (未定). (2003)
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[Publications] 助田幸弘: "体表の高精度記述を目的とした人体3次元形状モデル"平成14年度日本人間工学会関西支部大会講演論文集. 38-41 (2002)
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[Publications] 姜 治麗: "着用前後の人体形状パラメータの回帰分析に基づくブラジャーの着装シミュレーション"ヒユーマンインターフェース学会第6回ノンバーバルインターフェース研究会論文集. 25-32 (2002)