2000 Fiscal Year Annual Research Report
脱気水中に溶存する極微量ラドンをリアルタイムに測定する装置の開発と研究
Project/Area Number |
12554007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹内 康雄 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (60272522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田阪 茂樹 岐阜大学, 教育学部, 教授 (60155059)
梶田 隆章 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40185773)
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Keywords | ラドン / 静電捕集 / スーパーカミオカンデ / 太陽ニュートリノ / カミオカンデ / 中空糸 |
Research Abstract |
今年度は、中空糸膜モジュールによるより効率的な脱気水中からのラドン分離方法に関して研究をすすめた。市販されている中空糸膜モジュールをベースに我々の950Lラドン検出器に合うように特注で加工をし、さらに取り付け方法も数種類試した。現在までの試験では、アクリル製の円筒容器を用いて検出器下部に設置する方法が最もラドン抽出効率が良いことがわかった。950L検出器内部に中空糸膜モジュールを直接挿入する方法も試みたが、ラドン娘核の静電捕集用の電場をみだすらしく、捕集効率の向上は認められなかった。現在、この検出器とスーパーカミオカンデの純水を用いてより精密な検出効率の測定試験を継続中である。今年度試作したラドン検出器の脱気水に対する校正定数は、14(count/day)/(mBq/m^3)が得られた。今後、脱気されていない純水を用いたラドン検出率の校正、ラドン濃度特性、水の流量特性などの校正実験を行う予定である。また、今後70L型ラドン検出器と連結し各種校正実験を進めるため、70Lラドン検出器用ステンレス容器を今年度購入した。 低バックグラウンドかつ漏れ率が十分に小さい空気用ポンプに関しては、市販製品を改造する試作を数回試みたがいずれも成功しなかった。今後は、より基本的なパーツを含めて特注で試作することを試みる。製作コストを低く押さえるために、数回試作を試みる必要があると予想される。
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