2000 Fiscal Year Annual Research Report
GPS受信機網による電離圏総電子数データ利用システムの構築
Project/Area Number |
12554016
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 衛 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 助教授 (20210560)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 忠彦 名古屋大学, 大陽地球環境研究所, 教授 (60271607)
家森 俊彦 京都大学, 理学研究科, 教授 (40144315)
深尾 昌一郎 京都大学, 宙空電波科学研究センター, 教授 (30026249)
宮崎 真一 国土地理院, 地理地殻活動研究センター, 研究員
大塚 雄一 名古屋大学, 大陽地球環境研究所, 助手 (40314025)
|
Keywords | 中緯度電離圏 / 電離圏全電子数 / 電離圏伝搬性擾乱 / GPS受信機網 / GPS-TEC / TECデータベース / FRONTキャンペーン |
Research Abstract |
建設省国土地理院によって全国約千地点にGPS受信機が設置・運用されている。平均的な地点間距離が25kmというこのGEONET(国土地理院GPS連続観測システム)は、その受信機分布の密度とカバーする範囲の広さの両面において世界に類のないネットワークであり、その測位データは主として地殻変動あるいは地震研究のデータベースとして活用されている。また地球大気を通過して地上で受信されるGPS電波を用いて、電離圏に含まれる全電子数(TEC:Total Electron Content)の測定が可能である。本研究は、GEONETデータから日本上空のTECを水平分解能20km×時間分解能30秒で準リアルタイムに求め、研究者の要求に応じて簡便に取り出せるデータベースの開発を進めた。 1.総電子数データベースの構築:国土地理院からデータ提供を受け、総電子数データに変換し、データベースとして蓄積するシステムの構築をほぼ終了した。大量の準リアルタイムデータ処理と蓄積の負荷分散のため、京都大学と名古屋大学の2機関に専用計算機と大容量ハードディスク装置を整備し、日々のデータ蓄積を進めた。 2.データ利用ソフトウェア等の開発:取得されたTECグータをWWWを通じて提供し、簡便に利用するためのソフトウェア開発を進めた。また作成されたTECデータとFRONTキャンペーン等の観測成果との比較研究を進め、生成データのチェックを進めると同時に、電離圏の擾乱・波動現象の研究を行った。
|
-
[Publications] P.B.Rao,M.Yamamoto 他: "MU Radar Observations of Kilometer-Scale Waves in the Midlatitude Lower Region"Geophys.Res.Lett.. 27・22. 3667-3670 (2000)
-
[Publications] S.Kawamura,S.Fukao 他: "A Climatology of MU Radar Observations of Thermospheric Winds"J.Geophys.Res.. 105・A6. 12777-12788 (2000)
-
[Publications] R.T.Tsunoda,S.Fukao 他: "SEEK S310-25 : Quasi-Periodic Echoes and Polarization Electric Fields"Geophys.Res.Lett.. 27・20. 3281-3284 (2000)
-
[Publications] L.M.Kagan,T.Ogawa 他: "A Role of Neutral Motions in Formation of Midlatitude E-Region Field-Aligned Irregularities"Geophys.Res.Lett.. 27・7. 939-942 (2000)
-
[Publications] N.Balan,Y.Otsuka 他: "Annual variations of the ionosphere : a review based on MU radar observations"Adv.Space Res.. 25. 153-162 (2000)
-
[Publications] A.Saito,M.Yamamoto 他: "Traveling ionospheric disturbances detected in the FRONT campaign"Geophys.Res.Lett.. 28・4. 689-692 (2001)