2000 Fiscal Year Annual Research Report
細粒度動的負荷分散機構を備えたネットワーク・スーパーコンピューティング環境の構築
Project/Area Number |
12558027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
富田 眞治 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40026323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五島 正裕 京都大学, 情報学研究科, 助手 (90283639)
中島 康彦 京都大学, 経済学研究科, 助教授 (00314170)
森 眞一郎 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20243058)
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Keywords | 並列処理 / 動的負荷分散 / マイグレーション / スーパーコンピューティング / 分散共有メモリ / 光接続 / 専用通信ハードウェア / ネットワーク・コンピューティング |
Research Abstract |
1.負荷分散機構の実装と評価 (1)ユニット移送機構の開発 共有メモリ環境であることを活用し,ユニット移送時には必要最低限の情報のみを移送することで,移送を決定後から移送先での実行再開までの時間を短縮する基本プロトコルを設計し,それに基づいてたベーシックな実装を行った.その結果,移送先でのオンデマンドなメモリ領域確保/割り当ての時間がユニット移送において極めて問題であることが判明した.そこで,ユニット移送機構自身が独自に管理するメモリ領域を一定量だけ予め割り当てる実装方式を提案した.さたに,一旦移送されたユニットが再び移送前のノードに戻ってくる場合に,過去の履歴を利用することで不必要なデータの移送を軽減する差分移送方式を提案し,具体的な実装方法について検討を行った. (2)ホームページ移送機構の開発 ユニットの移送に伴うホームページ移送,ならびに,実行されるプログラムの振る舞いに応じたプログラムからの明示的/非明示的なホームページ移送を実現するための基本プロトコルを作成しその実装を行った.頻繁に利用され,かつ,タイミングがクリティカルな一部機能を専用ハードウェアを利用して実装することで,プロトコルプロセッサの負担を大きく軽減できることを確認した. 2.共有メモリ環境を提供する通信ハードウェア上のプロトコル開発 平成10年度からの基盤研究の成果として作成したネットワーク・インタフェース・カード上に搭載されたFPGAの詳細設計を行った.具体的には,共有メモリの一貫性制御を支援するプロトコルプロセッサインタフェース,ワークステーションに実装するためのバスインタフェース,1Gpbsの光接続部の基本インタフェースを設計した.この通信ハードウェアを,ワークステーション上のプログラムの仮想アドレスにマッピングし,2台のワークステーション間で光接続により通信を行うためのプロトタイプハードウェア環境を構築した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 秤谷雅史: "並列計算機JUMP-1における分散共有メモリ管理"並列処理シンポジウムJSPP2000. 67-74 (2000)
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[Publications] 五島正裕: "Dualflowアーキテクチャの提案"並列処理シンポジウムJSPP2000. 197-204 (2000)
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[Publications] 増田峰義: "Coloniaにおける並列アクティビティの高速移送"情報研報(2000-OS-85). 2000・75. 23-30 (2000)
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[Publications] 五島正裕: "並列計算機JUMP-1における分散共有メモリ・システム"情報処理学会論文誌:ハイパフォーマンスコンピューティングシステム(HPS2). 41・SIG 8. 15-27 (2000)
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[Publications] 小西将人: "並列計算機JUMP-1における分散共有メモリ管理の実装"情報処理学会論文誌. 42・5(採録決定). (2001)
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[Publications] 五島正裕: "Dualflowアーキテクチャの命令発行機構"情報処理学会論文誌. 42・5(採録決定). (2001)