2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12571035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松原 孝俊 九州大学, 言語文化研究院, 教授 (20150378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 学 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (80108612)
松野 陽一 国文学研究資料館, 館長 (50005823)
中野 三敏 九州大学, 名誉教授
入口 敦志 国文学研究資料館, 助手 (80243872)
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Keywords | 日本語古典籍 / 東アジアの所在情報 / 台北帝国大学 / 台湾大学中央図書館 / 大地震後の貴重な文化財に対する調査 / 日本の旧植民地における文化政策 / 書誌情報データベースの構築 / 和本調査 |
Research Abstract |
1、研究計画に従って、今年度は次のように研究を展開した。呉明徳・台湾大学中央図書館長からの正式招請状を受け、また受け入れ側の諸事情を勘案して、台湾大学中央図書館に対する調査を、延べ21名を動員して2回(2000/9/17〜9/21、2001/2/24〜2/28)実施した。 2、まずなによりも優先されるべきは、大地震によって受けた台湾大学所蔵日本語古典籍の被害状況調査であった。幸いにも長沢文庫・桃木文庫などを収蔵する特別貴重書庫への被害は幸いにもなかったと聞いているが、漢籍室・貴重書庫に紛れ込んでいる和本の取り出し作業は中断したままであり、またこれまでの同館訪問によって松原らが取り出した和本約5000冊の区分けは地震によって無残にも崩壊し、再度整理しなおす必要があった。 2、そこでこれら5000冊に対する書誌学的調査を実施し、初年度で全体の約80%まで終了できた。 3、残された資料群、漢籍書庫に所蔵されている和刻ほんの取り出しと、それらへの書誌学的調査を実施することである。これは次年度の課題として残された。 4、1945年に、台北帝大から台湾大学に引き渡され、いわば敵国資産撤収作業が進められたが、その植民地崩壊から新政権樹立に至る歴史的過程を克明に研究することで、台北帝国大学図書館がたどった運命を解明することに努め、台湾大学文学院歴史学科の呉教授との共同研究を実施した。具体的には台湾大学に保管されている各種行政資料からの分析と、関係者からの聞き取り調査が主であった。 5、これらの研究成果は、次年度に研究成果を公開する予定である。 6、なお本研究の研究成果は、中間報告の形で常に学内外に公開している。 (httm://matsu.rc.Kyushu-u.ac.jp/home.html)
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Research Products
(2 results)