バングラデシュ国における洪水災害発生の原因となる降雨特性の調査・研究

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12574020
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 林 泰一 京都大学, 防災研究所, 助教授 (10111981)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山田 道夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90166736) ; 堀口 光章 京都大学, 防災研究所, 助手 (60190253) ; 石川 裕彦 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60263159) ; 寺尾 徹 大阪学院大学, 情報学部, 講師 (30303910) ; 松本 淳 東京大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80165894)
• Keywords: バングラデシュ / モンスーン / 洪水災害 / 降水量 / 気象衛星 / 気象レーダー / ラジオゾンデ / 高層観測

Research Abstract

バングラデシュ気象局(BMD)で,夏季モンスーン期にダッカにおいて,ラジオゾンデを用いた高層観測を実施した.気象局では,通常1回(OOUTC)のラジオゾンデ観測と3回(06,12,18UTC)の高層風観測を実施しているが,この3回の観測について,発信器と風船の消耗品を提供することにより,観測を実施した.モンスーンの最盛期である6-7月に日本の研究者がダッカに滞在し,モンスーン期の典型的な活動期,休止期の数日にわたって観測を行った.その判断は,BMDの気象衛星の画像を参照して,モンスーントラフの動きを監視する事により,観測を実行した.
更新されたダッカやロングプール,コックスバザール,ケプパラなどのレーダーネットワークの気象資料や地上気象資料を収集した.同時に観測現場を訪問して,観測状況を視察した.バングラデシュではBMDのほかにバングラデシュ水文局でも降水量の観測を実施している.日雨量であり,時間分解能はよくないが,BMDに比べると多数の観測点の資料が入手できる。バングラデシュ工科大学のIslam博士は,現地での気象衛星資料の解析とBMDなどの機関での気象資料収集を行った.

Research Products

• [Publications] 大澤輝夫,植田洋匡,林泰一: "アジア熱帯域における対流活動と降雨の日変化"京都大学防災研究所年報. 第43号B-1. 221-228 (2000)
• [Publications] T.Osawa,T.Hayashi,Y.Mitsuta and J.Matsumoto: "Intraseasonal variation of monsoon activities associated with the rainfall over Bangladesh during 1995 summer monsoon season"Journal of Geophysical Research. Vol.105,D24. 29,445-29,459 (2000)