2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12575007
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鈴木 英治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (10128431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 俊弘 熊本県立大学, 環境共生学部, 助教授 (50316189)
安田 雅俊 森林総合研究所, 森林生物部, 研究員
宮本 旬子 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (40244222)
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Keywords | 熱帯雨林 / ブルネイ / 東カリマンタン / 生物多様性 / DNA / 動物種子散布 |
Research Abstract |
1.ブルネイのマリンブン自然遺産公園での現地調査を5月18日〜6月1日に行った。 (1)ヤシ科植物のLicualaについては前年にDNAサンプルを採集していたが、種の同定が終わっていなかった。ブルネイとマレーシアの標本館で標本を検討した結果、2種のうち1種は新種であることがわかった。新たに同じヤシ科のCyrtsotachys rendaの遺伝的多様性を調べるために葉のサンプルを採集した。(2)ロタン類の動態を調べるために、2年前から個体識別をしている調査区で成長量測定を行った。(3)低木性の樹木数種について、その樹形解析を行った。(4)マリンブン地域に出現する陸上哺乳類のリストを作成した。 2.インドネシアでの現地調査を7月20日〜8月28日に行った。(1)昨年に引き続き東カリマンタンのベラウに行き、2haの調査区の再測定を行った。昨年作った調査区は河畔林であったので丘陵地のフタバガキ林に新たな調査区を2ha作った。西カリマンタンのブツンクリフンに2年前設定した2haの調査区については、インドネシア人の研究協力者だけで現地調査に行ってもらい、再測定を行った。(2)ロタンの樹形解析のためにトゲの強度測定などを行った。(3)センダン科を中心としてその比較生態研究を行った。(4)アオギリ科のPterospermum2種について、その共存メカニズムを明らかにするために光条件などの環境測定を行った。(5)林縁に分布することが多いアカネ科のNeonauclea giganteaについて、その理由を説明するために葉の配列様式について調査を行った。 3.4年間の成果をまとめるワークショップを、熱帯生態学会鹿児島大会の翌日である6月16日に実施した。外国人6名、日本人40名の参加があった。外国からの参加者を考慮して、ワークショップはすべて英語で講演と質疑を行い、1日にわたる有意義な議論ができた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Yamada, T., Suzuki, E.: "Ecological role of vegetative sprouting in the regeneration of Dryobalanops rappa, an emergent species in a Bornean tropical wetland forest"Journal of Tropical Ecology. 印刷中. (2004)