2001 Fiscal Year Annual Research Report
ニュージーランド「行政革命」と国立大学のエージェンシー化の憲法学的研究
Project/Area Number |
12620021
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
近藤 真 岐阜大学, 地域科学部, 助教授 (30170434)
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Keywords | 独立行政法人 / 国立大学 / エージェンシー / ニュージーランド / 行政改革 / 憲法学 / 高等教育 / 大学自治 |
Research Abstract |
日本における国立大学の独立行政法人化の政府作業は、2004年度実施向けた法案の2003年国会提出のための準備が急ピッチで進んでいる。日本のモデルになっているNZ(ニュージーランド)国立大学のエージェンシー化は、実施後10年余が経過し、様々な教訓を日本に与えている。本研究「ニュージーランド『行政革命』と国立大学のエージェンシー化の憲法学的研究」は、現在二年目をほぼ終え、いよいよ成果を発表する段階に入った。 まず、今年度は、2001年9月に、岐阜大学地域科学部の紀要に『国立大学の独立行政法人化?ニュージーランド国立大学のエージェンシー化から考える』を発表した。これは、NZの「行政革命」の原理となったエージェンシー理論を要約し、NZ国立大学におけるエージェンシー化の導入の結果を概略したものである。特に付録には、一昨年、昨年と二回にわたり、岐阜大学にお招きした、NZの高名な政治学者であるウェリントン・ビクトリア大学のスティーブン・レビン教授のNZの大学改革についての二つの講演録を翻訳資料として添付したが、これは極めて重要である。NZの大学改革の現状と問題点や国民党政権から労働党政権に代わっての大学に関する政策転換についても知ることができる。さらにレビン教授は2001年12月にも岐阜大学にお招きし、「現代ニュージーランドの憲法問題」と題し、現在の労働党政権下での国家改革の注目すべき動向について講演されたが、これも2002年5月までに翻訳入稿する予定である。 私は2001年8月にはNZのビクトリア大学を再訪し、レビン教授の協力をえてジョナサン・ボストン教授とビクトリア大学ラッセル・マーシャル学長に会見して聞き取り調査を行なった。次回NZ訪問時には実務最高責任者の副学長と会見して聞き取り調査を行なう予定である。これらはいずれ報告書にまとめる予定である。
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Research Products
(2 results)