2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12620089
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Research Institution | AOYAMA GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
飯田 敬輔 青山学院大学, 国際政治経済学部, 助教授 (00316895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 基史 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (00278780)
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Keywords | 世界貿易機関 / WTO / 紛争処理 / 貿易摩擦 |
Research Abstract |
当該研究者は、平成12年(2000年)4月から平成14年(2002年)3月の2年間にわたり、世界貿易機関(WTO)の紛争処理制度について包括的研究を行った。合理的選択モデルを精繊化するとともに、その検証を数量デタおよびケーススタディの形式で行った。本邦のほか、ジュネーブ(2000年9月)・ワシントン(2001年3月)・ブリュッセル(2001年9月)などでも研究調査を行い、関係者からかなり詳細にわたる聞き取りを行った。これにより短期間の研究としてはかなりの程度実態把握に成功した。 研究成果は多岐にわたるため詳細は「研究成果報告書」にゆずるが、WTO紛争処理の実効性という点では、大部分の関係者が現状に満足している一方で、これまでの経過からの反省を基に制度改革を進めようとしていることがわかった。また理論的成果としては、民事および刑事裁判などを基にした合理的選択モデルの応用がある程度有用であるが、WTO紛争の特徴(たとえば提訴側有利)を説明するには当該国の国内政治を勘案する必要があることがわかる。 当該研究者はすでにさまざまな研究成果の発表を行っている。大阪大学国際公共政策研究科において2回にわたり成果報告を行ったほか、国際研究学会(ISA)香港大会(2001年7月)、アメリカ政治学会年次研究大会(2001年8?9月)でも研究報告を行っており、国際的に評価を受けた。また当初の予定であったWTOに関する学際ワークショップであるが、青山学院の招聰で招いた外国人研究者も含めて、2001年12月8日に同大学で小会議を行い、それに次いで同日午後、公開シンポジウムを開催した。また上記の研究報告に付随するペーパーのほか、『青山国際政経論集』に2本の研究ノートを発表している。
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Research Products
(2 results)