2002 Fiscal Year Annual Research Report
中小・零細規模企業のTQM導入・展開に関する実践的研究
Project/Area Number |
12630130
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
伊禮 恒孝 琉球大学, 法文学部, 教授 (40045191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志村 健一 琉球大学, 法文学部, 教授 (20126650)
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Keywords | TQM活動 / 米国のTQM活動 / 社会学習動学 |
Research Abstract |
今年度は次のような成果を得ることができた。 まず米国に関するTQM調査を行い、TQMと事業経営について比較を行った。米国のTQMは国家品質賞(Malcolm Baldrige National Quality Award)と州知事品質賞(Governor's Award)とで知られるように国と州挙げて経営の質向上に取り組んでいる。民間企業だけでなく、公的部門、特に、教育機関や行政機関が民間企業の経営管理の理念と手法を導入し、国家品質賞や知事賞に挑戦し、現実にそれを獲得していることは刮目すべきことである。 今回の訪問調査は、高等教育機関と市行政機関を対象にした。米国のTQMは経営トップのCSに対する経営理念の確立、差別的戦略的計画の立案、リーダーシップ、ES、成果等に重点が置かれている。日本のTQMとの違いは、統計的手法にそれほど拘っていないことである。 またTQMの改善活動に関わる阻害要因、促進要因を考え、これをモデルにより表わし、組織動態についての理論的検討を行った。ここで取り上げたのは構造変動解析を行うための方法として提案された社会学習動学(Social Learning Dynamics)モデルである。 TQM活動が組織に行き渡った状態を1とし、導入前の状態を0として、0から1への変化を扱う力学系のモデルとして定式化する。そしてどのような場合に1が不安定解になり、どのようなパラメータを与えることにより安定化できるかについて検討を行った。
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