2001 Fiscal Year Annual Research Report
マネジメント・バイアウト(MBO)の財務行動基準に関する経営学的研究
Project/Area Number |
12630135
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Research Institution | TOYO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小椋 康宏 東洋大学, 経営学部, 教授 (40058144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿崎 洋一 東洋大学, 経営学部, 助教授 (40120331)
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Keywords | MBO / マネジメント・バイアウト / 資本コスト / 企業価値評価 / 企業の再構築 / 企業成長 |
Research Abstract |
本研究では、マネジメント・バイアウト(MBO)の財務行動基準に関し次の点が明らかになった。研究成果の概要は次の通りである。 1、MBOの事業成長と経営体制の関係に関し、企業の制度的な側面と企業成長の財務上の基盤問題を明らかにした。とくにMBOの制度上の問題、MBOの財務問題を財務行動基準に照らしてその行動原理を明らかにした。 2、MBOの株式市場への公開問題に関し、経営体質や財務体質の改善に伴う経営問題に加え、MBOの今日的成長戦略としての経営原理を明らかにした。MBOは世界的にみても企業の再構築にとって最も重要な経営財務政策となっている。 3、MBOに関する財務理論は「資本コスト」との関連で明らかにした。資本コストを上回る企業経営が、MBOの財務行動を正確なものにし、したがってMBOを適用した企業(事業組織体)は新たに株式市場に上場し企業価値評価をうけることになる。ここにMBOの財務行動基準の特質をみることができる。 4、MBOの財務行動基準についての実態調査については、日本においては現段階では事例を集める段階にとどまっている。海外とくにヨーロッパのなかには、事例が文献のなかでみられる。これらの整理については、次の段階で明らかにしたい。 5、MBOの財務行動基準に関する経営研究は今日的意味において企業の再構築のために必要な経営意思決定原理を提示することができた。
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