2001 Fiscal Year Annual Research Report
サービス企業の収益性向上のためのコスト計算システムの構築
Project/Area Number |
12630147
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
中村 博之 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (20217889)
|
Keywords | サービス企業 / ABC / Actirity-Based Costing / プロフィット・センター / 原価・収益対応計算 / ダウンサイズ化 / 情報システム活用型サービス |
Research Abstract |
本年度は、前年度から行ってきたABC(Activity-Based Costing)研究の成果により、サービス企業についてそれが大きな効果を発揮できることがすでに確認されていたものの、それを単なるコスト計算の枠組みに限定せず、サービス企業の収益性向上のために、いかに適用するかを検討してきた。そのような収益性の向上のためには、製造業でも有効とされるプロフィット・センターの多用に見られるように、原価発生部門として原価のみ経営課題とするのではなく、原価・収益対応計算のもとに、利益に対してその経営責任を問うという形式で厳密な業績評価を行うことが重要であることが明らかである。ただし、ここで適切な管理システムとするためには、近年の経営で明らかなように、激変する市場に対応するには、プロフィット・センターのダウンサイズ化を図ることが1つの意義ある方法と考えられる。このようなプロフィット・センターのダウンサイズ化については、日本にいくつかの成功事例があるが、それが欧米の研究者にとっても興味あるものであることは本年度、海外での国際セミナーでの報告でも確認できた。これは1つの管理システムの新たな方向として論文にとりまとめ発表した。 さらに、様々な企業訪問調査により、サービス企業の変容も確認できた。情報技術の発展はサービス企業にも変化をもたらし、情報システム活用型サービスが増大している。その上、その他にも設備の進歩により、サービス業における設備投資の重要性が増していることも理解できた。これらは今後のサービス業の在り方に大きく影響を及ぼすであろう。
|
Research Products
(2 results)