2000 Fiscal Year Annual Research Report
局所体上の簡約代数群のスーパーカスピダル表現について
Project/Area Number |
12640035
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
高橋 哲也 大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (20212011)
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Keywords | スーパーカスピダル表現 / 指標公式 / ε-factor / 局所Langlands予想 |
Research Abstract |
本年度は,以下の2つの問題について研究を行った。 1.GL_m(F)×GL_n(F)のε-ファクターの計算 GL_n(F)の既約スーパーカスピダル表現のホイタッカーモデルを具体的に計算するために、行列成分をユニポテントラディカルで積分しなくてはならないが、一般には行列成分は1次元表現からの誘導表現で表せない。このため、1次元表現からの誘導表現の1次結合で表すことは既に示した。この結果を用いて、積分を実行しホイタッカーモデルの具体的な形を求めた。次に、ゼータ関数を定義するホイタッカーモデルの対合積をm=3,n=2の場合に計算を試みた。この場合はε-ファクターの計算に必要なRankin-Selberg対合積は有限和に帰着でき、レベルの低い場合に数式処理言語を用いて実例を計算し、予想を立てたが、証明に関しては現在も模索している段階である。 2.GL_l(F)の全ての既約スーパーカスピダル表現の指標の計算(lが素数でFの剰余標数がlでないとき) lが素数のときのGL_l(F)の尖点的不分岐系列の指標の計算の時とは異なりdivision algebraを経由せずに直接GL_l(F)の既約スーパーカスピダル表現の指標を計算する。これは、Kutzkoの結果により既約very cuspidal表現の指標の計算に帰着されるが、lが素数のときは、very cuspidal表現の共約類が簡単な形をしていることから1の巾根の部分(ある種のガウス和)を除いて、指標の値を決定することは比較的容易である。今回、従来のl=3の場合の証明を大幅に簡略化した一般的な証明を見いだし、Bushnell-HenniartのTame Base Changeを利用することによりnon-Galois caseも含めて指標公式を与えた。
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