2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640100
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岡田 正巳 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (00152314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
肥田野 久二男 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (00285090)
倉田 和浩 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10186489)
磯崎 洋 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90111913)
平田 雅樹 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (70254141)
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Keywords | 偏微分方程式 / エネルギー保存差分スキーム / ウェイヴレット展開 / ハミルトン力学系 / スプライン近似 / 分散なし戸田方程式 / 選点法 |
Research Abstract |
1.偏微分方程式の数値解析 (1)多くの偏微分方程式について、エネルギーにあたる量の離散版を保存量とする数値解法の研究が近年盛んになっている。とくに降旗氏らの整備した離散変分導関数の考え方による差分スキームの安定性に着目し、非線形の偏微分方程式の数値解の研究に応用し、有効性を確認した。特に解の爆発に関する藤田問題や、強い非線形性を持っている分散なし戸田方程式の衝撃波の数値解析的研究に応用した。また、数値実験も行った。 (2)ウェイヴレットで作られる正規直交基底を用いた展開による半離散近似を適用すれば、変分法で得られるタイプの一般の偏微分方程式がハミルトン系に帰着できることを証明した。これは1970年代のガードナーの重要な結果の拡張となっている。 2.計算調和解析 (1)ウェイヴレット解析におけるCoifmanのスケーリング関数を用いれば、選点法によって精密な関数近似を行える、という最近のWellsによる結果を改良し、非線形偏微分方程式の解の高速かつ高精度な数値計算に応用した。そのための数学的正当化も研究の見通しが立ってきた。 (2)応用でよく使われているスプライン関数による関数近似の研究の新たな可能性に気づき、その数学解析の理論面と応用面における研究に着手することができた。これは計算調和解析、応用数学、統計数学などの様々の観点からも重要となるであろう。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shigeru Maeda: "Hamiltonian formulation of energy conservative variational equation by wavelet expansion"Journal of Functional Analysis. (to appear).
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[Publications] Takanori Ide: "Generalized energy integral for αu/αt=δG/δu, its finite difference schemes by means of the discrete variational method"Advances in Mathematical Sciences and Applications. 12. 755-778 (2002)
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[Publications] Toshihide Ueno: "Quasi-norms for a double sequence"Interdisciplinary Information Sciences. 8・2. 157-166 (2002)
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[Publications] Kunio Hidano: "Scattering and self-similar solutions for the nonlinear wave equation"Differential and Integral Equations. 15・4. 405-462 (2002)
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[Publications] Kunio Hidano: "Conformal conservation law, time decay and scattering for nonlinear wave equations"Journal d'Analyse Mathematiques. (to appear).