2003 Fiscal Year Annual Research Report
退化型核関数を持つU-統計量に関する極限定理の精密化とその応用
Project/Area Number |
12640112
|
Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
金川 秀也 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (50185899)
|
Keywords | U-統計量 / V-統計量 / 反射壁ブラウン運動 / モンテカルロ法 / エッジワース展開 / 中心極限定理 |
Research Abstract |
申請者は、1994年度に発表した退化型核関数を持つU-統計量をバナッハ空間に値を取る確率変数列の和で表現する方法によってドンスカー・ヴァラダン型の大域偏差理論におけるエントロピー関数を求めた.この方法を退化型核関数を持つU-統計量のエッジワース展開に応用した.本研究は、確率変数列の単純和に対するエッジワース展開や大域偏差理論をU-統計量に拡張するという確率論の視点からの興味だけでなく、広くノンパラメトリックな数理統計学の問題に応用することを目的としている. スチューデント化されたU-統計量の大域偏差理論やエッジワース展開を調べた.特に大域偏差理論のエントロピー関数の具体的な関数を求めることはルジャンドル変換を計算することの困難さからこれまで十分にやられてこなかった.この計算方法を調べ、また正確な評価が困難な場合に計算機シュミレーションを用いて実行した. 平成15年6月にアトランタにおいて開催される力学系と数値解析に関する国際会議で研究成果を発表した.この渡航費用として約40万円を支出した.また、モスクワ大学V.V.ウリヤノフ教授を2004年1月に2週間程度招聘し、共同研究を行った.U-統計量や大域偏差理論の専門家である九州大学前園宣彦助教授、鹿児島大学大和教授、横浜国立大学高野清治教授、創価大学吉原健一教授、慶応義塾大学田村要造助教授、広島大学税所康正助教授との研究連絡を行った.以上の研究で得られた結果を論文にまとめた.
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 山田実, 金川秀也, 北川章夫: "卒業研究達成度評価の実施"工学教育(Journal of JSEE). 51,2. 52-54 (2003)
-
[Publications] 山下元, 稲井田二郎, 金川秀也: "近似推論を応用した競技者評定法"第16回バイオメディカルファジィシステム学会年次大会講演論文集. 561-562 (2003)
-
[Publications] J.Inaida, H.Yamashita, S.Kanagawa: "Power Series on the Fuzzy Number Space"第14回ソフトサイエンスワークショップ講演論文集、日本知能情報ファジィ学会論文集. 1245-1256 (2003)
-
[Publications] K.Inoue, S.Kanagawa, Y.Saisho, H.Uesu: "Error Estimation for the Euler-Maruyama Approximate Solution of Reflecting Brownian Motion Using Penalty Method and Numerical Applications"Journal of Dynamic Systems and Applications. (to appear). (2004)
-
[Publications] S.Kanagawa, S.Ogawa: "Numerical solution of the stochastic differential equation, applications2"Sugaku Expositions. (to appear). (2005)