2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640230
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上野 宗孝 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30242019)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 浩 宇宙化学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (40135299)
田村 元秀 国立天文台, 光学赤外線天文学観測システム研究系, 助教授 (00260018)
土井 靖生 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70292844)
|
Keywords | Tタウリ型星 / 赤外線観測 / モニター観測 / 星形成領域 |
Research Abstract |
赤外線天文観測衛星ASTRO-F搭載観測装置IRC(赤外線カメラ)に用いるInSb検出器のエンジニアリングモデル(評価用素子)を用いて赤外線カメラを開発を行った。開発はInSb検出器をインフラレッドラボラトリー社製の液体ヘリウム冷却デュアーにマウントし、基本的な動作確認を行うとともに、試験的な観測を行うことにより、検出器の雑音性能や感度性能など装置の性能評価を行った。これと並行して、東京大学教養学部の32cm反射望遠鏡に本研究で開発を行った赤外線光学系を組み合わせ、PtSiカメラを用いて光学系の性能評価を行い、本研究で開発を行った光学系の性能が、研究目的に十分な性能を有していることを確認した。現在これら全体を組み上げ、モニター観測を始めている。InSb検出器は512×412画素を有しており、上記光学系との組み合わせで画素あたりの視野が5.5秒角、全体の視野が47分角×38分角という広視野を実現することができる。このため複数のTタウリ型星を同時に観測することができるメリットがある。また同一画面内に、非変光星を導入することが可能であり、この「非変光星」を2次標準星として用いることにより、精度の良い測光観測が可能であると考えられる。本装置の感度は、20分間の観測時にS/N〜10となる限界等級がJバンド(1.35μm)17等級、Hバンド(1.65μm)16等級、K'バンド(2.15μm)14等級であると性能評価から予想される。この検出限界は、オリオン領域及びタウルス領域でのTタウリ型星の観測に十分な深さである。これらの装置開発は上野、土井を中心に行うとともに、田村、村上とともに観測計画を検討した。今後は引き続いて観測を継続するとともに、得られた赤外線画像データの解析を上野、田村が行い、Tタウリ型星の時間的な変光データの抽出を行い、科学的な評価を行う予定である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Ueno.M.: "Survey of Vega-like stars and observational study of planet formation with ASTRO-F"Planetary Systems in the Universe. IAU 202. 105-108 (2000)
-
[Publications] Ishituska, J.K., Imai, H., Omodaka T., Ueno M., Kameya, O., Sasao T., Morimoto M., Miyaji T.: "VLBI Monitoring Observation of the Semi-Regular Variable Star R Crateris"Pub. Astron. Soc. Japan. Vol.53. 2074-2085 (2000)
-
[Publications] Hong, S.S., Park, S.H., Lee, M.G., Kim, W.T., Kim, H.G., Ueno, M.: "A Multi-Wavelength Study of a Cometary Globule"Observational Astrophysics in Asia and its Future, Ed. P. S. Chen. C3-C7 (1993)
-
[Publications] Hirao, T., Matsuo, H., Matsuura, S., Murakami, H., Noda, M., Ootsubo, T., Ueno, M: "Search for Exozodiacal Dust: Are Vega-like Stars Common?"Mid-and Far Infrared Astronomy and Future Space Missions. 19-26 (2000)
-
[Publications] Ueno, M., Matsuhara, H., Murakami, H., Nakagawa, T.: "Focal Plane Instruments onboard HII/L2 Mission(SPICA)"Mid-and Far Infrared Astronomy and Future Space Missions. 197-202 (2000)