2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640234
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田辺 俊彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90179812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾中 敬 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (30143358)
中田 好一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011740)
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Keywords | 恒星進化 / 恒星進化終末期 / 漸近巨星枝星(AGB星) / 質量放出現象 / 低温度星 / 長周期変光星 / 星周塵 / マゼラン星雲 |
Research Abstract |
大小マゼラン雲は、距離(絶対光度)が判るため、恒星進化終末期の研究で重要な役割を担ってきた。本研究では、年齢(質量、金属量)が判り、しかも、様々な年齢のものが存在する球状星団、及び、マゼラン雲一般星野の星の系統的な観測を、南アフリカ天文台に新設された専用望遠鏡を用いて行い、AGB星の進化及び質量放出現象を解明するものである。 今年度は、以下のことを行った。 1.観測におけるデータ処理の自動化、パイプライン化を確立するとともに測光精度の向上を目指し、ソフトウエアの再評価を行った。この結果、データ処理が正確かつ迅速に行えるようになった。 2.南アフリカ天文台において名古屋大学専用望遠鏡(IRSF)+近赤外カメラ(SIRIUS)を用いて約2ヶ月間観測を行った。観測は、1.大マゼラン雲のバー領域1°×1゜、及び2.年齢、重元素量の判っている球状星団約30ヶに対して行われ、AGB末期における変光現象を見つけるため3-4回反復観測した。 現在、これらのデータの詳細な解析を行っているが、特に、絶対輻射等級が-2等より明るいAGB星について、進化とともに絶対等級が明るくなるが、どこで変光現象が現れ、それにつれて質量放出量がどう変わるかを調べている。来年度の観測データと合わせることにより、より周期の長いAGB変光星についても同様のことが明らかになると期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Chan,K.-W., et.al.: "Unidentified Infrared Emission Bands in the Diffuse Interstellar Medium"Ap.J.. 546. 273-278 (2001)
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[Publications] Kucinskas.A., et.al.: "Mid-infrared Studies of the AGB Star Populations in the Local Group Galaxies : The Magellanic Clouds"Proc.of "Mid-and Far-Infrared Astronomy and Future Space Missions". 51-57 (2000)
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[Publications] Chan,K.-W., et al: "Characterization of the Unidentified Infrared Emission Bands in the Diffuse Interstellar Medium"Proc.of "ISO beyond the peaks". 59-60 (2000)
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[Publications] Onaka,T.: "Polarization of Thermal Emission from Aligned Dust Grains under an Arisotropic Radiation Field"Ap.J.. 533. 298-303 (2000)
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[Publications] Chan,K.-W.and Onaka,T.: "A Broad 22 Micron Emission Feature in the Carina Nebula H II Region"Ap.J.L. 533. L33-L36 (2000)
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[Publications] Kucinskas,A., et.al.: "ISO Observations of the Planetary Nebula Lindsay 305 in the Small Magelanic Cloud"PASJ. 52. 619-622 (2000)