2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640244
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
花岡 庸一郎 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (10238040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北井 礼三郎 京都大学, 理学部, 助教授 (40169850)
一本 潔 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助教授 (70193456)
桜井 隆 国立天文台, 太陽物理学研究系, 教授 (40114491)
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Keywords | 太陽フレア / リアルタイム画像処理 / Hα |
Research Abstract |
本研究では、太陽フレアの高時間分解能観測を実現するための高速Hαカメラを国立天文台三鷹のフレア望遠鏡に設置する計画であるが、現在データ取り込みソフトの基本部分の製作と実機に取りつけてのHα撮像試験が終了し、観測のルーチン化へ向けての準備作業を行っている段階である。 高速Hαカメラで必要とするデータ処理は、画像をカメラから取り込みつつ同時に時間分解能を損なわない速さでデータを記録していく、という単純なものである。しかし、一般に太陽の光学観測では、画像積算・画質の判断・位置ずれの計算など、高フレームレートの画像をリアルタイムでより複雑な処理を行うことが要求される場合が多い。そこで本年度、まず基本部分を、画像取り込みとデータ処理・記録をマルチタスクで並行して実行するソフトを汎用性の高いカメラインターフェースボードと組み合わせる形で、実時間太陽観測画像処理システムとしての開発を行った。従来リアルタイム処理のためには専用のハードウェアを用意することも多かったが、パソコンの高速化によってソフトウェアで様々な処理を行うことができるようになっており、汎用性の高くかつ実用的なリアルタイム処理システムの構築が可能になっている。現在開発中のシステムでは、必要な処理を新たに加える等のためにはソフトの全体の枠組みはそのままにしてその中のデータ処理の部分だけを入れ替えればよい。したがって、実験的にいろいろなリアルタイム処理を試みるなどということが極めて容易に行える。高速Hαカメラにおいても、汎用システム上で動作しているため高い時間分解能で画像を記録するだけでなく、リアルタイムの積分やフレームセレクション(高画質の画像を選ぶ)など付加的な処理を加えることも可能である。
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[Publications] Y.Kanaoka: "Radio and X-Ray Observations of Double Loop Flares"Advances in Space Research. 26巻3号. 453-456 (2000)
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[Publications] T.Sakurai and J.Shin: "Determination of the Point Spread Function of the Yohkoh Soft X-Ray Telescope"Advances in Space Research. 25巻9号. 1761-1764 (2000)
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[Publications] N.Srivastava,R.Schwenn,B.Inhester,S.Martin,Y.Hanaoka: "Factors Related to the Origin of a Gradual Coronal Mass Ejection Associated with an Eruptive Prominence on 1998 June 21-22"Astrophysical Journal. 534巻1号. 468-481 (2000)
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[Publications] N.Gopalswamy,Y.Hanaoka,and H.S.Hudson: "Structure and Dynamics of the Corona Surrounding an Eruptive Prominence"Advances in Space Research. 25巻9号. 1851-1854 (2000)