2001 Fiscal Year Annual Research Report
ニュートリノフラックス測定用コンパクトECC技術の開発
Project/Area Number |
12640293
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
渋谷 寛 東邦大学, 理学部, 助教授 (40170922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 了 東邦大学, 理学部, 助教授 (10256761)
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Keywords | ニュートリノフラックス / ニュートリノ振動 / ニュートリノ / ECC / 原子核乾板 |
Research Abstract |
1.製作したコンパクトECCをSPring-8の大阪大学核物理センターレーザー電子光ビーム施設(BL33LEP)に持ち込み、運動量が2GeV/c,1GeV/c,0.5GeV/c,0.25GeV/cの電子ビームを照射した。この乾板を、超高速自動飛跡選別装置(UTS)を用いて測定したところ、2GeV/cの場合、230electron tracks/cm^2(2 background tracks/cm^2)の密度でほぼ純粋な電子の照射ができていることがわかった。この電子のECC中の振る舞いを観測し、π中間子の振る舞いとの比較から、電子識別の効率は十分高いことを示すことができた。 2.製作したコンパクトECCを高エネルギー加速器研究機構KEKPS π2 beam lineに設置して4GeV/cのπビームを照射した。ECC中の多重電磁散乱を測定して、運動量を見積もったところ、約20%の精度で測定できることがわかった。 3.エマルションフィルムと低密度(0.08g/cm^3)のスペーサー(AIREX)を真空パックしてスタックを製作した。中心磁束密度0.35Tの永久磁石の内部に挿入してスペクトロメーターを構成し、KEKPS π2 beam lineにおいて4GeV/c,2GeV/c,1GeV/cのπビームを照射した。さらに乾板の位置合わせのために、磁場なしの状態で2種類の角度の4GeV/cのπビームを照射した。このビームを測定したところ、真空パックによりスペーサーに歪みが生じていることがわかり、スタック製作上の課題が明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] E. Eskut, et al.: "Observation of Weak Neutral Current Neutrino Production of J/ψ"Phys. Lett. B. 503. 1-9 (2001)
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[Publications] A. Kayis-Topaksu et al.: "Measurement of D^0 production in neutrino charged-current interactions"Phys. Lett. B. 527. 173-181 (2002)
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[Publications] S. Aoki et al.: "The large area emulsion tracker of the CHORUS experiment"Nucl. Instr. and Meth. A.. (in press).