2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640298
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Research Institution | Kobe Tokiwa Junior College |
Principal Investigator |
田中 正義 神戸常盤短期大学, 衛生技術科, 教授 (70071397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 信太郎 徳島大学, 総合科学部・物理, 教授 (70116846)
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (00030031)
山県 民穂 甲南大学, 理学部・物理, 教授 (50068144)
秋宗 秀俊 甲南大学, 理学部・物理, 講師 (60319829)
高久 圭二 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (30263338)
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Keywords | アインシュタインの方程式 / 重力波 / 共振型重力波アンテナ / プラックホール / AURIGA / mini GRAIL / 光学トランスジューサ / TAMA計画 |
Research Abstract |
重力波はアインシュタインが20世紀初めに一般相対性理論を作り上げ、そのアインシュタイン方程式の解として、予言された。しかし、その直接的検証は21世紀の今日に至っても未だなされていない。重力波の発生は地球上では、余りに重力そのものが弱いため不可能である。このことは1世紀も経つのに未だ重力波が観測されない主な理由である。従って、その発生源を銀河系宇宙をはじめとする天体に求めざるを得ない。ブラックホールや中性子星からやって来る重力波を求めて、ここ40年間にわたり多くの努力がなされて来た。その結果現在では、極低温の共振型重力波アンテナと、レーザ干渉計型重力波アンテナが有望である。 本研究はオランダのライデン大学のFrossati達のグループが現在進めている共振型樹力波アンテナmini GRAIL計画に参画し、開発するアンテナに生成される時空の歪みを光学トランスジューサで検出するために、ファブリペロー型干渉計の開発をスタートした。その後パドバ大学のAURIGAグループが高感度の」光学トランスジューサを開発していることが分かり、同大学のConti博士に大阪大学核物理研究センターに来て頂き、また、本研究研究代表者がパドバ、ライデンに出向き、今後の進め方に関して議論を行った。その結果、光学トランスジューサはここ数年以内に実用化のメドが立ったので日本で始めるのは得策ではなく、むしろ共振型アンテナとレーザ干渉型アンテナ共通の問題として、宇宙線による雑音を調べるべきであるとの結論に達した。オランダのアムステルダムのNIKHEFの500MeVを用いたものが唯一であるが、当該研究所がシャットダウンした今大阪大学核物理研究センターの450MeV陽子ビームが有望である。現在円筒型金属の陽子ピームによる振動検出のため、ピエゾ素子信号の周波数解析が可能なLabviewによるオンラインコンピュータデータ処理系を構築しつつある。本研究は、日本のレーザ干渉型アンテナTAMAの次期計画にも大きな寄与をするものと思われる。
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