2002 Fiscal Year Annual Research Report
γ線バースト、超強磁場中性子星、最大エネルギー宇宙線の起源
Project/Area Number |
12640302
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Research Institution | Kana Eawa University |
Principal Investigator |
村上 敏夫 金沢大学, 理学部, 教授 (60092350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴崎 徳明 立教大学, 理学部・物理学科, 教授 (50206124)
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Keywords | ガンマ線バースト / 中性子星 / マグネター |
Research Abstract |
本年、村上は文部科学省宇宙科学研究所から金沢大学に籍を移した。ガンマ線バーストは、遠い宇宙の果てから来ると考えられているが、観測ではZ=4.5を越えるものは知られていない。ガンマ線バーストを使って宇宙初期を研究するためには、Z〜10近くのガンマ線バーストを観測で実証してみることが必要である。BATSE衛星カタログには3000に近いガンマ線バーストが検出・登録されているが、距離が知られたのは10程度で、ほとんどが明るいガンマ線バーストである。村上は、暗いガンマ線バーストは、もっと距離がもっと遠いと考えて、具体的に距離を求める方法を検討し始めた。まだ中間結果ではあるが、Z〜10のガンマ線バーストが実際にこのカタログには含まれていることを示した。 ガンマ線バーストは最高エネルギー宇宙線の加速場所の候補になっているが、その平均距離が遠いことが問題と成っている。ガンマ線バーストと宇宙線の関係を得るには、もっとたくさんの宇宙線を検出しその方向分布から宇宙線の起源を得る必要があると思われる。AGASAの次世代の観測方法としてEUSOが考えられている。EUSO研究会や検出器の検討に参加し、ガンマ線バーストと最高エネルギー宇宙線の関係を調べている。柴崎は、SS433から放出されるジェットの性質や、中性子星、とりわけパルサーの磁気圏やパルサー風や中性子星の熱的な進化を中心に研究を行った。 マグネターでは、Scientific American(日経サイエンス)に特集された「マグネター:磁石星」と題する記事に村上の結果が採用され、記事の監修を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.R.Kulkarni, T.Murakami 他: "The Quiescent counterpart of the soft repeater SGR 0526-66"Astrophysical Journal. 585. 948-954 (2003)
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[Publications] IH.lnoue, N.Shibazaki 他: "Analytical studies of the Structure and Emission of the SS433 Jets"Publication of the Astronomical Society of Japan. 53. 127-132 (2001)
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[Publications] M.Hirasawa, N.Shibazaki: "Vortex Configulations, Oscillations and Pinning in Neutron star clust"Astrophysical Journal. 563. 267-275 (2001)
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[Publications] K.Murata, N.Shibazaki 他: "X-ray and Gamma-ray emission from PSR 1259-63/Be star"Publication of the Astronomical Society of Japan. (in press). (2003)
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[Publications] T.Murakami, D.Yonetoku: "Early universe with GRBs"Astronomical Society of the Pacfic. (in press). (2002)
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[Publications] C.Kouveliotou 他(村上 監修): "マグネター:磁気星"日経サイエンス(日経新聞社). 5月. 48-57 (2003)