2002 Fiscal Year Annual Research Report
超低エネルギー領域における電荷移動断面積の新しい測定法の開発
Project/Area Number |
12640397
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
清水 忠雄 山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (90011668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 太郎 姫路工業大学, 理学部, 助手 (80289305)
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Keywords | 原子物理学 / 衝突散乱断面積 / 電荷移動 / rfイオントラップ / レーザー冷却 |
Research Abstract |
生成されたバリウムイオンは反応しなかったマグネシウムイオンとともにrfトラップ中に捕捉される。この状態では、バリウムイオンはレーザー冷却されているマグネシウムイオンとの衝突を通じて冷却されている(共同冷却)。共同冷却でのバリウムイオンの到達温度を理論的モデルによって計算した。このモデルではフイッテイングパラメーターを用いていないが、観測結果とよく一致した。従って、共同冷却の特性を良く表したモデルになっていると考えられる。 平成13年度中の成果であるラジオ波共鳴法によって測定されたイオン運動の共振周波数は、1種類のみのイオンをトラップした時の共振周波数と異なっている。例えば、Ba^+のみをトラップした場合の共振周波数は69kHzであるが、本研究で観測された共振周波は115kHzであった(本研究で観測された共振周波数は115kHzであった(本研究で用いた実験条件における値)。このような周波数シフトはその他のイオン種(Ca,Zn,Sr,Yb)でも見られた。この周波数シフトの原因は、これらのイオン(ゲストイオン)が、レーザー冷却されているMg^+(ホストイオン)とともにトラップされているためと考えられる。そこで、Mg^+のイオン雲と、1個のゲストイオンの2体問題における共振周波数を計算によって求めた。このモデルでは、合計4つの振動モードが考えられるが、そのうちの1つが実験結果と極めてよく一致することが明らかになった。更に、別のもう1つのモードの共振周波数を実験的に測定することにも成功した。このモードは励起されにくいため、外部より印加するラジオ波の強度をあげる必要があった。(その他の2つのモードはMg^+自身の共振周波数に極めて近く、互いに区別することが困難であった。)
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Taro Hasegawa, Tadao Shimizu: "Removal of irrelevant isotope ions in the presence of laser cooling in a rf trap"Applied Physics B. 70. 867-871 (2000)
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[Publications] 清水忠雄, 長谷川太郎: "原子標準のためのトラップされたイオンの精密分光"電気学会計測研究会. IM-00-25. 9-14 (2000)
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[Publications] Taro Hasegawa, Tadao Shimizu: "Observation and Temperature Measurement of Sympathetically Cooled Ions in an RF Trap"IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement. 50. 556-558 (2001)
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[Publications] Taro Hasegawa, Tadao Shimizu: "Resonant oscillation modes of sympathetically cooled ions in a radio-frequency trap"Physical Review A. 66. 063404-1-063404-5 (2002)
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[Publications] Taro Hasegawa, Tadao Shimizu: "Limiting temperature of sympathetically cooled ions in a radio-frequency trap"Physical Review A. 67. 013408-1-013408-4 (2003)