2000 Fiscal Year Annual Research Report
グローバルな短周期地震波の有限要素法直接シミュレーション
Project/Area Number |
12640406
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡元 太郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40270920)
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Keywords | 表面波 / 有限要素法 |
Research Abstract |
本年度は精度向上の考察と3次元問題への拡張の2点が主たるテーマであった.これらに即して以下のような研究を行なった.なお,本研究では不規則メッシュ・ジェネレータとしてGEOMPACK(Joe,1991)を利用している. 1.3次元問題の前処理(メッシュの可視化) OpenGLグラフィックス・ライブラリを用いて,対象物体とメッシュ(四面体)を3次元コンピュータグラフィクスとして表示する独自のプログラムを作成した.このプログラムは仮想空間のなかでの回転や拡大・縮小などの機能を持ち,メッシュを視覚的に検討できる. 2.要素内補間関数と積分精度の向上 compatibilityからは線形の要素内補間関数で充分であるが,実際には精度が良くない.そこで6点2次補間関数を採用した.また,ガウス積分を用いずに,数式処理システムを援用して要素内積分を厳密に求めた.これらの改良により2次元SH問題において精度が非常に向上した.(2次要素ではメッシュサイズが波長の1/10程度で良いのに対し,線形要素では波長の1/20程度が必要になる.) 3.領域分割法の一定式化 3次元問題での並列(分散)計算を検討した結果「領域分割法」を新たに採用し,その定式化を行なうこととした.これは対象を副領域に分割し,副領域毎に有限要素計算を行ない,副領域間の境界値を逐次改良する解法であり,並列計算に適している.通常は副領域間でメッシュ(節点)の連続性を確保するが,本研究では副領域毎に独立にメッシュ生成を行なうという手順を試みる.つまり,compatiblitiyは近似的に満足させる代わりにメッシュ生成手順を単純化する.地球の特に浅い部分は物性が異なる媒質同士が複雑に入り組んだ構造を持っていることが多い.本研究はそれらの媒質単位でメッシュ生成を行なうような単純化した手順を目指している.本研究では,副領域間の境界値を改良する問題が選点法による逐次非線形最小自乗法として定式化できることを確認し,選点法としてのヤコビアンを導出した.
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