2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640420
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
松山 優治 東京水産大学, 水産学部, 教授 (00092594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北出 裕二郎 東京水産大学, 水産学部, 助手 (50281001)
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Keywords | 急潮 / 黒潮 / 傾圧不安定 / 暖水進入 / 回転系での密度流 / 相模湾・東京湾 / 係留系観測 / 数値モデル実験 |
Research Abstract |
黒潮の流路変動によって引き起こされる急潮の発生機構と沿岸への進入過程を、係留系による流速観測、人工衛星データの解析、数値モデル実験などにより明らかにすることを目的とする。 本年度は相模湾を対象海域に選んで大島西水道に2000年5月から10月まで流速計2台と温度計7台を係留し、黒潮の沿岸への影響をモニターした。これと平行して、相模湾沿岸に神奈川県水産総合研究所(石戸谷博範博士)・防災科学研究所(渡部勲技官)との共同研究として、沿岸域の5点に流速計を係留し、その変動を捉えた。この期間は急潮を引き起こすほど強い流速変動は見られなかったが、5月後半と9月に流れが強まっている様子が伺える。力学エネルギーを推算すると圧倒的に内部潮変動と低周波の変動の卓越することがわかった。 大島西水道の係留系回収後の2000年1月22日〜23日に相模湾に強い黒潮系水の進入があり、沿岸に敷設されている定置網(総計5ヶ統)に甚大な漁具被害を起こす急潮が発生した。これを沿岸で係留していた流速計で捉えた。現象は沿岸を時計回りに約60cm/sの速度で進んだ。この暖水の進入に伴う水温変化は5〜6℃に達し、最も大きい東京湾口では9〜10℃の上昇が見られた。これからは、流向・流速データは、もちろん、人工衛星データ、周辺海域の沿岸水位データ、水温データなどを集めて、総合的な解析を実施する予定である。これらの資料をから得られた結果を利用して、数値モデルを構築し、現象の再現とさらに予報モデルとして活かすことを目指す。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Suzuki,T. and M.Matsuyama: "Numerical Experiments on Wind-induced Circulation in Stratified Tokyo Bay, Japan."Estuary,Coastal and Shelf Science. Vol.50. 17-25 (2000)
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[Publications] Kitade,Y.and M.Matsuyama: "Castal-trapped waves with several-day period caused by wind along the southeast coast of Honshu, Japan"Journal of Oceanography. Vol.56. 727-744 (2000)
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[Publications] Ivonne,R., et al.: "Numerical modeling of density current in Tokyo Bay"La mer. Vol.39(in press). (2001)
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[Publications] 北出裕二郎,松山優治 ほか: "内部潮汐波に依って起こされる内浦湾奥部の内部静振"沿岸海洋研究. (印刷中). (2001)
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[Publications] 家島彦一,松山優治 ほか: "海のアジア(第二巻): モンスーン文化圏"岩波書店. 301 (2000)