2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640438
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 以知子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40211966)
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Keywords | 動的再結晶 / 核形成 / 粒界移動 / 漸移クリープ / 応力 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
鉱物の高温塑性変形による再結晶粒径は、応力に強く依存することが実験的に知られている.Shimizu(1997,1998)はAvrami-typeの核生成-成長理論を用いて,動的再結晶粒径分布が定常状態において,対数正規分布になることを示した、平均粒径が差応力・温度とユニバーサルな関係にあることを導いた.天然の再結晶組織の解析結果や,最近の方解石・マグネシウム合金についての実験データは,再結晶理論の結果とおおむね調和的である.しかしながら,天然および実験系における粒径分布の分散巾は,理論から予測されているものより有為に大きい.理論では,核生成速度および粒成長速度を一定としていたが,実際には各々の粒子の歪エネルギーの変動に伴って変化する.そこで,Boxモデルを用いた数値シミュレーションによって,転位の集積による歪硬化と核生成・粒界移動をモデル化し,粒径の変化と力学的挙動を調べた. 粒子数変動をあつかうために,結晶粒径をクラス分けし,さらに各粒径クラスを成長しつつある「新しい」粒子群と,消滅しつつある「古い」粒子群に分ける.さらにそれぞれを,歪硬化速度のちがいによって異なるboxに分け,各々の占める体積分率(または粒子数)と蓄積エネルギーの変化を追った.
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Research Products
(1 results)