2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12640449
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中森 亨 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00192229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 薫 福岡大学, 理学部, 助手 (90320275)
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Keywords | 更新世 / 完新世 / 琉球層群 / 隆起サンゴ礁 / 造礁サンゴ / 群集 / 遷移 |
Research Abstract |
平成12年7月から8月にかけて、沖縄県石垣島、同伊良部島、鹿児島県喜界島で現生サンゴ礁と完新世および更新世の化石サンゴ礁の調査を行った。石垣島では白保付近のサンゴ礁の12地点で1x1mの方形区を用いて、現生サンゴ礁群集を写真撮影し、スケッチした。これらの画像データはパソコンを用いてデジタル化され、造礁サンゴ各種の被覆率が求められた。また、平野沖のサンゴ礁でダイビングによって水深20m付近の造礁サンゴのリストを作成した。伊良部島では島東部の牧山採石場と西部の採石場で更新統琉球層群に含まれる造礁サンゴ化石のスケッチを行った。スケッチの大きさは最大で6x6mであり、3つの層準で行った。その結果、この島の琉球層群の下部から中部にかけての群集変化が明らかになった。これらのデータは研究室において各造礁サンゴ種の被覆率に直す予定である。喜界島では上嘉鉄の完新統の隆起サンゴ礁と志戸桶の更新統琉球層群をスケッチした。その結果、完新世で最も海面の高かった6000年前の造礁サンゴ群集の変化が判明した。また、志戸桶小学校裏の露頭を調査した結果、更新世後期(約5万年前)の海水準変化に伴う群集変化が明らかになった。これらのスケッチをもとに研究室において各造礁サンゴ個体の被覆率を計算する予定である。 これらの研究成果の一部は、平成12年10月にインドネシア共和国のバリ島で開かれた第9回国際サンゴ礁学会で発表した。また、伊良部島の更新世造礁サンゴ群集に関する調査結果は海外の学会誌に印刷中である(Sagawa et al.,in press)。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Sagawa,N.,Nakamori,T.,and Iryu,Y.: "Pleistocene reef development in the southwest Ryukyu Islands, Japan"Paleogeog.,Paleoclimatol.,Paleoecol.. (in press).