2001 Fiscal Year Annual Research Report
超音波放射圧-静電場操作型デバイスによる新しい生体微粒子分離分析法の開発
Project/Area Number |
12640584
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
藤本 忠藏 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (60159126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 榮治 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (40313952)
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Keywords | 超音波 / 静電場 / 電気泳動 / クロマトグラフィー / 生体微粒子 / 細胞 / デバイス / 分離 |
Research Abstract |
幅1.5mmのマイクロ流路を有する溶融石英ガラスからなる超音波放射圧-静電場操作型デバイスに,圧電セラミック振動子(C-213,t=4.18mm厚み振動モード488kHz,w=2.0mm,1=10.0mm)を取り付け,振動子により生じた定常波が流路内の合成ポリマー微粒子(直径10μmまたは20μm)が濃縮できることを,CCDカメラを取りつけた倒立顕微鏡で確認した。しかし,観察中に,像がぼやけて見えてくること,濃縮できる速さが一定ではないことなど幾つかの問題がわかった。これらの問題を防ぐために,流路内を新たにγ-メタクリル酸-3-トリメトキシシリルプロピル化した後,リニアポリアクリルアミドでコーティングした。さらに,粒子の沈降を防ぐために,流路内を満たしていた緩衝液に代え,ポリマー微粒子の比重に合わせた水溶液を使用することで改善することがわかった。また,流路表面からの蒸発も迅速に起こるため,それによって起こる対流も無視できないと思われた。この問題はマイクロデバイスにカバーガラスを取りつけることで改善された。マイクロ流路に対する圧電セラミック振動子の位置は濃縮能力に大きく影響した。そこで,セラミック振動子の位置を微調整しながら固定できる工夫をした。今後,赤血球など実際の生体細胞にどこまでこの方法ができるかを検討する予定である。
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