2000 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子流動の制限された個体群間における形質の進化要因の解明
Project/Area Number |
12640604
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長谷川 英祐 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (40301874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立田 晴記 日本学術振興会, 特別研究員 (50370268)
長谷川 雅美 東邦大学, 理学部, 助教授 (40250162)
秋元 信一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30175161)
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Keywords | 遺伝的分化 / 進化 / 自然選択 / 遺伝的浮動 |
Research Abstract |
研究課題名にあげたテーマを追求するため、伊豆七島を調査場所として2回の現地調査を行った。その結果、島間で遺伝的分化を起こしやすいような低移動性の動物として、シマヘビ、オカダトカゲ、フキバッタ、ハサミムシ、コシビロダンゴムシ、アミメアリ、オオズアリ、クロヤマアリなどが大部分の島に分布していることが確認された。これらの生物を、各島から30個体程度採集し、アセトン、99.5%エタノールなどを保存液とし、あとでDNAを抽出可能な状態で保存した。トカゲ、へビ等に関しては個体群保護の観点からウロコ、指など体の一部のみを保存した。 サンプルの形質の計測に関しては、現在、トカゲの頭骨、バッタ、ハサミムシなどで一部の形質に島間で変異があることが確認されている。また、島集団間の遺伝的分化の程度を測定するため、マイクロサテライト遺伝子座の探索を各生物について行っている。現在、アミメアリ、コシビロダンゴムシ、オカダトカゲ、クロヤマアリでいくつかの遺伝子座が得られており、このうちアミメアリでは対立遺伝子多型の存在も確認されている。アミメアリのマイクロサテライトについては現在論文を投稿中である。
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