2001 Fiscal Year Annual Research Report
半自然草地における物貭生産の空間的不均一性と種夛様性の維持機構の統計生態学的研究
Project/Area Number |
12640608
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Research Institution | IBARAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
塩見 正衛 茨城大学, 理学部, 教授 (80250976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 繁男 独立法人畜産草地研究所, 研究室長
山村 靖夫 茨城大学, 理学部, 助教授 (50202388)
堀 良通 茨城大学, 理学部, 教授 (30125801)
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Keywords | 草地 / 草原 / 植生 / 植物群集 / 種の多様性 / 空間分布 / 不均一性 / 物質生産 |
Research Abstract |
平成13年度の研究成果は次の通りである。 1.栃木県西那須野町に所在する畜産草地研究所の半自然草地における植生を、7年間に渡りベータ二項分布に基づく方法で調査・解析してきた。その結果、放牧が強い草地と弱い草地では出現する植物種に違いがあり、強い草地では匍匐性の植物が多くなることが明らかになった。そのことが、植物群集の空間的不均一性を強める傾向をもたらした。この結果は、Grassland Science誌に投稿した。また、植生の空間的不均一性を表す格子モデルを試作した。さらに、草地に排泄されている糞、植物体と土壌の窒素分析を行った。 2.盛岡市に所在する東北農業研究センターの放牧草地において4年間に渡る植生調査、バイオマス調査、土壌の窒素分析を行ってきた。その結果、放牧家畜の糞が植物の種、その多様性、植物群集の空間的不均一性に大きな影響を与えていることが明らかになった。 3.中国青海省の3200mの高地草原における植生とバイオマスの調査を行った。その結果は、高標高地にもかかわらず、バイオマスと種の多様性が豊富であることが明らかになった。また、植物群集の空間的不均一性が非常に低いことも明らかになった。結果を日本生態学会発表会で公表した。
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Research Products
(1 results)