2000 Fiscal Year Annual Research Report
左右非相称性関連遺伝子から棘皮動物と脊索動物の類縁関係を探る
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12640676
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
雨宮 昭南 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30011670)
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Keywords | ウニ / 左右非対称性 / Pitx2 / inv |
Research Abstract |
本研究においては、ウニを用いて以下の(1)(2)を行なうことを計画した。(1)左右非相称性関連遺伝子のクローニング。(2)クローニングされた左右非相称性関連遺伝子の構造とウニ胚発生過程における発現パターンの解析。得られた結果は以下の通りである。 (1)脊椎動物で報告されている左右非相称性形成の遺伝子カスケードの最も上流にあるとされる遺伝子invと、最も下流にあるとされる遺伝子Pitx2のバフンウニホモログ(HpinvおよびHpPitx2)のクローニングに成功した。(2)invおよびPitx2ともに、その全長がcDNAとアミノ酸配列で得られ、脊椎動物の遺伝子と比較したところ、いずれも保存性が極めて良いことが判明した。初期発生過程での発現パターンは、RT-PCRとin situ hybridizationによって調べられ、以下の結果が得られた。Hpinvの発現時期をRT-PCR法により調べたところ、この遺伝子のzygoticな発現は孵化胞胚期より上昇し、間充織胞胚期にピークに達しその後発現は減少し、4腕プルテウスにはほとんど見られなくなった。この発現時期を基に胚のどの部位に発現が見られるのか、in situハイブリダイゼーションによって調べたところ、間充織胞胚から後期原腸胚期にかけて、予定原腸及び原腸領域を含む植物極板に左右相称の発現パターンを示した。4腕プルテウス期以降の後期発生における発現はin situハイブリダイゼーション、RT-PCRともに調べておらず、今後の課題として残っている。Pitx2のバフンウニホモログHpPitxのRT-PCRを行ったところ、HpPitxの発現はmaternalに若干存在するものの、zigoticな発現は16細胞期に強く、その状態が間充織胞胚期まで続き後期原腸陥入期に弱くなり、フリズム期には発現はほとんど見られなくなった。2腕プルテウス期に再び発現が上昇するものの、4腕プルテウス期にはほとんど発現はなくなった。このように二つの発現ピークがあることが明らかになった。in situハイブリダイゼーション法を用いて調べたところ、後期原腸胚期に原腸の先端に発現が見られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kitazawa,C.and Amemiya,S.: "Regulating potential in development throughout metamorphosis of a direct developing echinoid, Peronella japonica."Dev.Growth Differ.. 43. 73-82 (2001)
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[Publications] Ishizuka,Y.,Minokawa,T.and Amemiya,S.: "Micromere-descendants at the blastula stage are involved in normal archenteron formation in sea urchin embryos."Dev.Genes Evol.. (In press). (2001)
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[Publications] Yaguchi,S.,Kanoh,K.,Amemiya,S.and Katow,H.: "Initial analysis of immunochemical cell surface properties, location and formation of the serotonergic apical ganglion in sea urchin embryos."Dev.Growth Differ.. 42. 479-488 (2000)
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[Publications] Aihara,M.and Amemiya S.: "Microsurginal operation to induce formation of double adult rudiments in sea urchin larvae."Invert.Reprod.Dev.. 37. 241-248 (2000)
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[Publications] Nakano,H.,Amemiya,S.,Shiokawa,K.and Taira,M.: "RNA interference for the Organizer-specific Gene Xlim-1 in Xenopus embryos."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 274. 434-439 (2000)
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[Publications] Aihara,M.and Amemiya,S.: "Inversion of left-right asmmetry in the formation of adult rudiment in sea urchin larvae removal of a part of embryos in the gastula stage."Zygote. 8,Suppl.. 82-83 (2000)