2000 Fiscal Year Annual Research Report
シリアデデリエネアンデルタール幼児人骨の形態学的研究
Project/Area Number |
12640696
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
石田 肇 琉球大学, 医学部, 教授 (70145225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瑞慶覧 朝盛 琉球大学, 医学部, 助手 (70136901)
近藤 修 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40244347)
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Keywords | ネアンデルタール / 頭蓋 / 小児 / 成長 |
Research Abstract |
1999年の論文(Akazawa et al,1999)で、発表した数々のネアンデルタール特徴所見に加えて、デデリエ2号人骨頭蓋は次のような特徴を持つことが分かった。 ラムダ縫合骨(最大径11.7mm)が右側に認められた。側頭鱗の長さは47.4mm、高さは28.4mmであり、長幅示数は60.0である。外耳道のすぐ上に、3×5mmの凹みが見られ、おそらく、suprameatal depressionである。これは、デデリエ1号頭蓋にも認められる。下顎窩および関節結節が発達する。乳様突起は、幅が12.7mm、高さが13.1mmである。mastoid protuberance(Santa Luca,1978),もしくは、anterior mastoid tubercleは認められない。左側に残る内耳孔の形は丸い。後頭骨の最大幅は114mmである。後頭隆起の下縁、すなわち、上項線は、カーブを描いて外側に走る。前頭骨の弧長は99mm、弦長は81.5mmであり、示数は82.3である。これは、前頭骨のふくらみが強いことを現している。側頭線は前頭骨で強く認められる。右側に眼窩上切痕、左に眼窩上孔が見られる。デデリエ1号、Rock de MarsalやPech del'Aze、それに解剖学的現代人のSkhul1と比べてみると、ネアンデルタール小児の中でも、頭蓋変異があることが推察できる。 歯の表面を走査型電子顕微鏡により精査したが、年齢の推定にはいたらなかった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Ishida H,Kondo O,Sultan M and Akazawa T.: "A new Neanderthal child recovered at Dederiyeh cave, Syria in 1997-1998."69th Annual Meeting of the American Association of Physical Anthropologists.Am.J.Phys.Anthropol.. Suppl.30. 186-187 (2000)
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[Publications] 近藤修: "中東のネアンデルタール人と新人の起源."国立科学博物館ニュース. 376. 8-10 (2000)
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[Publications] Kondo,O.,Y.Dodo,T.Akazawa,S.Muhesen: "Estimation of stature from the skeletal reconstruction of an immature Neandertal from Dederiyeh Cave, Syria."J.Hum.Evol.. 38. 457-473 (2000)
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[Publications] 近藤修: "ネアンデルタール人の成長・発育パターン."解剖学雑誌. 75. 231-239 (2000)
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[Publications] Ishida H.Kondo O: "The cranium of the Dederiyeh 2 Neanderthal Child"Plenum Press, New York(in press). (2001)