2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650036
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢田 慶治 東北大学, 名誉教授 (60006129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 敦 東海大学, 工学部, 教授 (80193473)
篠原 邦夫 東京大学, 医学研究科, 教授 (10112088)
渡辺 誠 東北大学, 科学計測研究所, 教授 (00025397)
圦本 尚義 東京工業大学, 理工学研究科, 助教授 (80191485)
本田 捷夫 千葉大学, 工学部, 教授 (10016503)
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Keywords | X線2次元像 / 高分解能X線像 / 半導体固体撮像素子 |
Research Abstract |
1.本研究は、光電面にX線が当たって形成される光電子像を電子光学的に拡大し、新しい能動型半導体固体素子(積層APS)で検出・記録する空間分解能50nm程度の2次元検出装置を試作することを目的としている。本年度では、これまでの予備テストで判明した電子光学的な問題点について種々の対策をとった結果、透過電子線による拡大像が大幅に改善され、更に、放射光施設ではなく、実験室においてもX線励起による光電子を結像させ、蛍光板上で低倍率(50倍)ながら目視し、像を撮影することに成功した。 2.以下に問題点と採用した解決法を述べる。 (1)電子線の強度の向上と軸合わせ。 電子銃の加速電圧を5kVから15kVに上げ、自作の偏向コイルを付加することによって軸合わせを行った。 (2)電子レンズの調整、倍率の較正、分解能。 対物レンズの最適試料位置を決定し、対物絞りの効果を調べた。倍率較正の結果、最大3500倍まで可能であることが解った。分解能は15kVの電子線を用いて測定した結果、約60nmであることが解った。 (3)X線強度の増強。 X線ターゲットとしてAu膜(5000Å)を用いたが、光電面でのX線強度が当初極めて弱かった。ターゲットを出来るだけ光電面に近づける工夫をした結果、蛍光板上でX線像の目視に成功した。 3.今後、最終目標である高分解能・高拡大像を得るために、積層APSを用いる予定で目下その駆動回路などの製作を急いでいる。
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