2001 Fiscal Year Annual Research Report
3次元磁極分布計測による磁性薄膜の磁化状態断層解析
Project/Area Number |
12650048
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Research Institution | Faculty of Engineering and Resource Science, Akita University |
Principal Investigator |
齋藤 準 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (00270843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石尾 俊二 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (90134006)
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Keywords | 磁気力顕微鏡 / 微細磁区構造 / 磁気記録媒体 |
Research Abstract |
近年の高密度磁気記録媒体等の高機能磁性薄膜においては、その性能向上のために薄膜面内のみならず薄膜断面方向を含めた3次元的な微細磁化状態の把握ならびに制御が必要となってきている。しかしながら、現在までのところ薄膜断面方向を含めた3次元磁化状態解析法に関する方法の提案ならびに実施例の報告はない。そこで本研究では、1)磁性薄膜に対しその微細状態解析を薄膜面内のみならず薄膜断面方向を含めた3次元空間において行うための3次元磁極分布計測理論の構築、および2)3次元磁極分布計測法を用いた磁性薄膜の磁化状態断層解析に関する実験的検証を磁気力顕微鏡を用いて行うことを目的として以下の結果を得た。 1.これまでに得られた2次元磁極分布計測理論を3次元に拡張した3次元磁極分布計測法について検討し、磁気力顕微鏡の分解能が信号入力部の信号取り込み分解能で決まっている場合に、探針試料間距離が異なる条件で測定した磁気力信号について信号変換の一つである探針試料間距離変換により等しい探針試料間距離とした信号間の差分をとることで、3次元磁極分布が可能であることを計算機シュミレーションにより確かめた。 2.磁気力顕微鏡の信号に寄与する磁気力顕微鏡探針の先端部のみの磁気特性を評価するための測定装置の試作を行い、探針先端部に強い磁場勾配をもつ交番磁場を印加することで、探針に働く交番力から探針先端部の磁化曲線を求めることができた。 3.3次元磁極分布計測に有効となる磁気力顕微鏡の高分解能化を、磁気力信号のダイナミックレンジの拡大、検出感度向上のための真空中観察、およびロックインアンプを用いた低ノイズ化により検討し、分解能を従来報告されている25nmから10nm以下に向上させることができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Ishio, N.Mori, T.Yoshino, H.Saito, T.Suzuki, K.Ouchi: "Magnetic Anisotropy Field H_k and Domain Structure in Llo Fe_xPt_<1-x>"J. Magn. Magn. Mater. 235. 148-152 (2001)
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[Publications] H.Takahoshi, S.Ishio, H.Saito, K.Kobayashi: "Micro Magnetic Structure of Magnetic Clusters in CoCrTaPtB Recording Media"J. Magn. Magn. Mater. 237. 231-236 (2001)
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[Publications] S.Asakura, S.Ishio, A.Okada, H.Saito: "Magnetic Domain Percolation of Co_x(SiO_2)_<100-x> Granular Films"J. Magn. Magn. Mater. (In Press). (2002)
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[Publications] H.Saito, T.Miyazaki, S.Ishio: "In situ Magnetic Hysteresis Measurement of Magnetic Tips in Magnetic Force Microscope"J. Magn. Magn. Mater. (In Press). (2002)
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[Publications] 高星英明, 斉藤準, 石尾俊二, 小林和雄: "磁場中MFMを用いた面内磁気記録媒体における磁気クラスター観察"日本応用磁気学会誌. (In Press). (2002)