2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12650060
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
速水 謙 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20251358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 徹志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80302751)
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Keywords | 境界要素法 / 自由表面 / 定右波 / 逆問題 / 触覚センサ / 正則化法 / 共役残差法 / 特異 |
Research Abstract |
1.境界要素法による大振幅定在波の直接シミュレーション 境界要素法を用いて大振幅の2次元液体自由表面の運動の時間変化を直接シミュレーションする手法及びプログラムを開発した。従来周期解や振幅の小さい波に関してはシミュレーションがなされていたが、本研究では壁付近の自由表面の境界要素に非適合要素を用い、時間差分の高次スキームや空間節点の再配置などの工夫により、大振幅の波の時間変化を高精度に直接シミュレーションすることに成功した。 2.境界要素法の逆問題への応用 内点変位から表面力を推定する弾性論の新しい逆問題に関して、今までに開発した3次元境界要素法に基づいた逆解析手法の改良を行った。具体的には、現実の触覚センサにおける内点変位の観測精度(O(10^<-2>)mm)に対して、従来の手法では表面力の同定がうまく行かなかった。これに対してTikhonovの正則化法を適用することにより同定しやすくなることがわかった。 3.特異な系に対する反復法の収束性の解析 流体・電磁界を記述する編微分方程式の離散近似や、確率遷移モデルなどで生じる特異な線形系に対して、共役残差法(CR法)という反復法を適用したときの収束性について解析した。その結果、係数行列Aの像空間R(A)と核ker(A)が直交している場合は、任意の右辺および初期解に対してCR法が破綻せずに収束するための必要十分条件を求めた。また、R(A)とker(A)の直和が全体空間と一致し、右辺がR(A)に含まれる場合はにも、CR法が破綻せずに収束するための必要十分条件を求めた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hayami,K.: "A panel clustering method for 3-D elastostatics using spherical harmonics"Integral Methods in Science and Engineering (Chapman & Ha77/CRC). 179-184 (2000)
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[Publications] Nakajima,M.: "Identification of tractions based on displacement observations at interior points"Inverse Problems in Engineering Mechanics II (Elsevier). 119-128 (2000)
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[Publications] Han,G.: "Extrapolation method of iterated collocation solution for two-dimensional nonlinear Volterra integral equations"Applied Mathematics and Computation. 112・1. 49-61 (2000)
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[Publications] 濱野健二: "自由表面の定在波の境界要素解析"BTEC論文集. 10. 43-48 (2000)
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[Publications] 速水謙: "特異な系に対する共役残差法の収束性について"日本応用数理学会2000年度年会講演予稿集. 58-59 (2000)
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[Publications] 濱野健二: "大振幅定在波の境界要素法による直接シミュレーション"境界要素論文集. 17. 91-96 (2000)