2001 Fiscal Year Annual Research Report
形状記憶合金繊維複合化による高機能発現機構の解明と材料開発への応用
Project/Area Number |
12650080
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
東郷 敬一郎 静岡大学, 工学部, 教授 (10155492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 弘安 静岡大学, 工学部, 助手 (60115433)
石井 仁 静岡大学, 工学部, 教授 (90022235)
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Keywords | 形状記憶合金 / 複合材料 / 機能材料 / NiTi合金 / ポリカーボネイト / 力学モデル / 機能発現 |
Research Abstract |
本研究は、特殊機能を発現できる形状記憶合金複合材料を開発するために、まず、力学モデルの開発と解析により機能発現の機構と可能性を探り、そして実際に複合材料を作成し、実験的検証を行うものである。平成12年度は、形状記憶合金複合材料の力学モデルの開発、解析による機能発現の可能性と機構の解明、形状記憶合金繊維の特性に関する実験、複合材料の製作等を行った。本年度は、実証試験および研究の総括を行った。 (1)形状記憶合金複合材料の実証試験 作成されたNiTi/ポリカーボネイト形状記憶合金複合材料に関して、機械的・熱的負荷の下での変形挙動に関して実験を行った。その結果、形状記憶効果、超弾性挙動はもとより、マトリックスへの圧縮応力の生成、強度の向上、加熱による収縮など解析により予測された機能特性が確認された。 (2)研究の総括 平成12年度からの平成13年度にわたる研究結果より、形状記憶合金複合材料の機能特性は形状記憶合金の形状記憶効果および超弾性挙動とマトリックスの弾性、弾塑性、粘性の変形挙動の相互作用により発現されることが明らかになった。本研究により開発された力学モデルは、形状記憶合金複合材料の機能特性と予測することができ、形状記憶合金繊維とマトリックス材料の組合せ、割合など、形状記憶合金複合材料の機能発現のための設計指針の決定に有効である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Go Murasawa: "Deformation Behavior and Fracture Process of NiTi/PC Shape Memory Alloy Composites under Thermo-Mechanical Loading"JSSUME 2000. 47-50 (2000)
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[Publications] Go Murasawa: "The Effect of Visco-Plasticity of Matrix on Deformation Behavior for Shape Memory Alloy Composite"Trans. MRSJ. 26・1. 163-166 (2001)
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[Publications] 村澤 剛: "形状記憶合金複合材料の変形挙動に及ぼす粘塑性マトリックスの影響"日本機械学会論文集(A編). 68巻(掲載決定). (2002)