2001 Fiscal Year Annual Research Report
組織制御された超微細粒鋼の疲労破壊機構の解明とモデル化
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12650081
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋庭 義明 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00212431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 拓 神戸大学, 工学部, 助教授 (80236629)
田中 啓介 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80026244)
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Keywords | 疲労 / 微視組織 / き裂発生 / き裂伝ぱ / 疲労限度 / すべり帯 |
Research Abstract |
(1)片側切欠き材を用いて,切欠きから伝ぱする比較的長い疲労き裂伝ぱ挙動をき裂閉口とともに観察した.き裂伝ぱ抵抗は,細粒材のほうが大きく,これは,き裂分岐に伴う粗さ誘起き裂閉口の役割が大きいことを示した. (2)超細粒材のき裂発生位置を,EBSPを用いて,結晶方位との関連から検討したところ,き裂発生に関しては,AFMで観察された複雑すべり領域のすべり方向が,結晶方位解析に基づくシュミット因子の大きさによって説明できることを明らかにした. (3)熱処理によって結晶を粗大化させた材料の疲労試験を行った.超細粒材を粗大化した材料のき裂伝ぱ抵抗は,処理前に比較して小さくなった.100μm程度まで粗大化した材料は,中程度の粒径の材料に比較して伝ぱ抵抗が大きくなった.これらは,粗さ誘起き裂閉口および塑性誘起き裂閉口をもとに説明できた. (4)疲労き裂先端のすべり帯と結晶粒界の相互作用モデルを基にして,微小疲労き裂の発生および伝ぱ条件を結晶粒界を考慮した微視組織形態との関連から評価する手法を開発した.疲労き裂の停留形態を3種類に分類した.結晶粒界に接近して,粒界直前で停留.結晶粒界に到達して停留.粒界を越えて,少し伝ぱした後に停留するパターンに分類できた. (5)以上の結果を総合して,高疲労強度を発現させるための最適組織形態としては,細粒化によって疲労限度を向上させ,き裂閉口の増加によってき裂伝ぱ抵抗を高めることが重要であることを示した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y. Akiniwa: "Analysis of crack closure behavior of small fatigue cracks interacting with grain structure"Material Science Research International. STP. 64-69 (2001)
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[Publications] H. Kimura: "Atomic force microscopy observation of fatigue crack initiation in ultrafine-grained steel"Material Science Research International. STP. 117-122 (2001)
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[Publications] H. Kimura: "Microstructural effect on the initiation and propagation behavior of fatigue cracks in ultrafine-grained steel"Proc. Int. Symp. Ultrafine Grained Steels. 244-247 (2001)
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[Publications] Y. Akiniwa: "Simulation of propagation of small fatigue cracks interacting with grain boundary"Proc. Int. Conf. Fracture. 2.5.5 (2001)
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[Publications] H. Kimura: "Observation of fatigue crack initiation and early propagation in ultrafine-grained steel by atomic force microscopy"Proc. Int. Conf. Fracture. 17.4.3 (2001)
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[Publications] 秋庭 義明: "超微細粒鋼における疲労き裂伝ぱに及ぼす微視組織の影響"日本機械学会東海支部第50期総会講演会講演論文集. 179-180 (2001)