2000 Fiscal Year Annual Research Report
多端子電極を用いた直流電位差法による多数分布き裂型損傷の定量評価
Project/Area Number |
12650086
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
多田 直哉 岡山大学, 工学部, 助教授 (70243053)
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Keywords | 多端子電極 / 直流電位差法 / 多数き裂 |
Research Abstract |
本研究では,多数の針状端子を規則的に配列した多端子電極を用いて,多数き裂周辺の直流電位場の乱れを測定し,その結果から,き裂の分布状態を定量的に評価する手法について,解析的および実験的に検討する.そのため,研究初年度である本年度は,以下に述べる解析および実験を行った. 1.電位場解析プログラムの作成と検証:分布が既知の多数き裂群(二次元貫通き裂群)に関して端子間電位差を計算する電位場解析プログラムを作成した.解析には,計算効率を考慮してき裂電流修正法を用いた.また,分布するき裂の個数が少ない場合に関して,作成したプログラムから得られた結果と他の数値計算手法から得られた結果を比較することにより,プログラムの妥当性および解析精度について検討した. 2.電位場解析の実施:1で作成した解析プログラムを用いて,種々のき裂分布条件に関して端子間電位差の分布を求め,き裂分布と電位差分布の相関性について検討した.その結果,両分布を結びつける一般関係式を導出することができ,また,その関係式のき裂分布に対する依存性が小さいことを明らかにした.したがって,本関係式は,基本的にあらゆるき裂分布に対して適用可能な式であり,端子間電位差の分布からき裂分布を逆推定する際にも適切であると考えられる. 3.試験機の調整:実金属材料中に多数き裂を導入するため,疲労試験機を購入した.本年度は,その試験機の調整ならびに平板試験片を用いた予備試験を実施した.
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Research Products
(2 results)