2000 Fiscal Year Annual Research Report
原子配列を考慮した固体力学の基礎方程式およびその分子動力学的検討
Project/Area Number |
12650094
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
高橋 邦弘 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60095619)
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Keywords | 固体力学 / 構成式 / 高次応力 / Cauchyの関係 / 原子配列 / 分子動力学 / 熱的はり理論 / 熱連続体力学 |
Research Abstract |
固体材料は微視的に見れば連続体ではなく,離散的な原子の集合である.応用に際してはこの離散的な構造を,ある平均化によって連続体としての極限化を図る必要がある.そのため,これまでに検討してきた原子の集合体モデルを用いてメゾ領域を想定し,熱連続体力学における極性物質として考察を行なった. はじめに一般化されたCauchyの関係式を微視的に表現することを試みた.この際,四面体の釣合による通常の手法を用いずに原子の運動に位置ベクトルをテンソル積するという新たに開発した手法を用いた.通常のモーメントの場合には釣合い方程式を前提とすることができるが,高次モーメントは自己平衡力であるため,釣合い方程式を前提に議論することができない.この点は従来見過ごされてきたものであり,本手法のような新たな考え方の導入が必要である. さらにこの手法を高次のモーメントすべての場合に適用し,それらを加え合わせることによって,原子の熱運動の形に対してまとめることが可能である点も指摘した.その計算の結果,熱流束に対するCauchyの関係式に関しても微視的に記述することができた.得られた形式は,メゾ四面体のエネルギーの釣合いから導かれる表現に一致している. 以上の結果に対し,分子動力学的な考察を行なうことにより,新たに得られた結果の正当性を確認することができた. さらにこれらの結果に基づき,熱的な1次元の物体を考察した.はり理論に類似した概念として,熱的な極性物質の1次元化理論について考察した.これは熱的なはり理論とも称すべき概念であるが,その正当性についても計算機シミュレーションとの対応をとりつつ検討を進めている.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中根一起,林謙二,高橋邦弘: "一般化されたCauchyの関係式の原子運動に基づく導出"日本機械学会論文集. 67-654. 259-266 (2001)
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[Publications] Takahashi,K.: "Conditions for desirable structures based on a concept of load tarnsfer courses"Proc.first internatinal structural engineering and construction conference. A.A.Balkema. 699-704 (2001)
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[Publications] 村山高志,高橋邦弘: "熱的なはり理論および断面定数"日本機械学会M&M2001材料力学部門講演会. 2001-6月(発表予定). (2001)